なんとなく肌の調子が良くない、スキンケアに物足りなさを感じる方へ
若いころと比べると、肌にハリや透明感(※1)がなくなり、メイクでごまかしもきかなくなってきます。
みずみずしく弾力のある肌状態は20代にピークを迎え、それ以降は降下していく一方。
エイジングケア(※2)を取り入れることにより、肌トラブルを防ぐことにもつながります。
いつまでも若々しい印象でいるためにも、ぜひ一度ご自身のスキンケアを見直してみませんか?
※1うるおってキメの整った肌のこと
※2年齢に応じたお手入れ
・生命科学研究家(薬剤師) ・漢方カウンセラー ・国際中医師 / 国際中医美容師 ・アイカ製薬株式会社代表取締役 ・漢方生薬研究所開発責任者 ・一般社団法人腸内細菌検査協会理事 ・株式会社東進メディカルアドバイザー
大久保 愛
豊かな秋田の自然のなかで、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師となった後、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人ではじめて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績がある。「東洋食薬ライセンス 食薬マイスター」「漢方生薬研究所」「薬膳宅配専門店おかゆや」等を監修。著書『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は発売1カ月で7万部のベストセラーに。
日差しが気になる季節。美肌のためにも「紫外線対策を徹底して、光老化を防ぎたい!」「美肌を保つために、内側からもケアしたい!」など、美容に関心が高い方は必見!!
気軽に食べられる食材で、紫外線UVケアが期待できるなら、毎日の食事に取り入れたいと思いませんか?
最近では紫外線対策として「飲む日焼け止め」「美肌に効果的なサプリメント」なども多く販売されていますよね。そのような健康食品も効果的ですが、実は毎日の食事をちょっと工夫するだけで、気軽に「食べるUVケア」ができるんです。
そこで今回は、中医師・漢方薬剤師として活躍されている大久保愛先生に「美肌に効果的な栄養素と、美肌に効果的な食薬レシピ」を教えていただきました。レシピは超簡単なものばかり【ドリンク・おかず・おやつ】なので、美肌のために今日から実践してみてください!
美肌をサポートする3つの栄養素
食べるUVケアの超簡単レシピ
飲むUVケアの超簡単レシピ
フラコラアプリで「UVケアのために心がけていること」のアンケートを行い、2,287名の方に回答していただきました。
アンケートの結果、多くの方は「外側からのUVケア」を意識的に行っているようです。
▼UVケアのために心がけていること
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シミ・シワ・たるみなどの「光老化」を防ぐためには、日焼け止めや日傘など「外側からのUVケア」が必須。しかし、夏場の紫外線ダメージから肌を守るためには、食事による「内側からもUVケア」を行っていくことも重要なんです。
そこで、まずは夏場に取り入れたい「美肌をサポートする栄養素3選」をご紹介します。「光老化」を防ぐ外側からのUVケアは、以下の記事も参考にしてみてください!
紫外線対策として、特に優先して取り入れたいのが「ビタミンC」です。
「ビタミンC」はメラニンの生成を抑え、肌の明るい印象をサポートしてくれます。さらに毛穴を引き締めたり、皮脂分泌を抑えたりする作用もあるため、なめらかな肌を保つためには欠かせない栄養素です。
しかし「ビタミンC」は副腎に最も多く蓄えられており、ストレスによって消耗されてしまいます。夏はメンタルのストレスだけでなく、気候ストレスや紫外線ストレスも多くなるので、副腎のケアをするためにビタミンCが使われてしまうのです。
「ビタミンC」を十分に補って肌まで元気にするためには、頻回に取り入れることが大切です。「ビタミンC」は水溶性ビタミンで余った分は排出されてしまうため、多めに取り入れても問題ありません。
食事やサプリメントなどで、こまめに「ビタミンC」を取り入れましょう。
▼ビタミンCが豊富な食材
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「ビタミンC」というと、酸っぱいレモンを思い浮かべるかもしれませんが、実はピーマンやパプリカから取り入れるのもおすすめ。
「ビタミンC」は熱に弱いのですが、ピーマンやパプリカに含まれる「ビタミンP」が熱から保護してくれます。つまり、ピーマンやパプリカなら加熱調理しても「ビタミンC」が摂取できるんです。
また、じゃがいもやさつまいも、カリフラワーもデンプンが「ビタミンC」を保護してくれるので、加熱調理しても「ビタミンC」が摂取できます。生野菜や果物に加えて、加熱調理しても「ビタミンC」が守られる野菜も積極的に取り入れるとよいでしょう。
「ビタミンA」は、皮膚や目の粘膜を保つ栄養素です。
「ビタミンA」の活性体である「レチノール」「レチナール」「レチノイン酸」などは、肌を整える成分として美容面でも注目されています。
「ビタミンA」は肝臓に多く蓄えられているビタミンなので、肝臓が弱いと粘膜系が弱くなる傾向になります。お酒を飲みすぎる方は肌荒れしやすいので、アルコールを摂るなら「ビタミンA」も積極的に補うのがおすすめです。
また「目がかすむ」「目が疲れやすい」「喉や鼻が乾燥する」など……粘膜の不調を感じるときは、「ビタミンA」が不足しているサインかもしれません。粘膜が弱ってきたと感じるときも、「ビタミンA」の摂取を意識してみるとよいでしょう。
▼ビタミンAが豊富な食材
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「ビタミンA」は、緑黄色野菜に多く含まれます。夏になるとカラフルな夏野菜が増えるので、彩りのいい食卓を心がけることで自然と「ビタミンA」が摂取できます。
その他にはレバーやうなぎ、ホタルイカなどにも「ビタミンA」は豊富です。7月の土用の時期にうなぎを食べるのは、栄養の面でも理にかなっているといえるでしょう。
また「ビタミンA」の前駆体であるβカロテンは脂溶性なので、油と一緒に調理することで「ビタミンA」の吸収が高まります。エキストラバージンオリーブオイルやココナッツオイルなど、加熱に適した良質な油を使って加熱調理するのもおすすめです。
「プラセンタ」は、肌のうるおいを保ちたいときや、明るい印象の肌を目指したいときにおすすめの栄養素です。
「プラセンタ」には成長因子が豊富に含まれるので、細胞の修復・再生をサポートしてくれます。肌の乾燥やダメージが気になるときは、「プラセンタ」配合のサプリメントを取り入れてみましょう。
紫外線ダメージから肌を守るためには、内側からのケアも大切です。
しかし、忙しい毎日の中で新しいレシピを覚えたり、凝った料理を作ったりするのは大変ですよね。そこで今回は、よくある食材で超簡単に作れる「食べるUVケアレシピ」を4つ紹介します!
抗酸化スナックおやつは、ナッツをスナック風味に仕上げるヘルシーなおやつです。ミックスナッツの袋に調味料を入れて混ぜるだけなので、洗い物も出ません!
調味料の分量は、メインとなるナッツ類の量に合わせてお好みで調整してください。お得用のミックスナッツを買うと、食べきる前にオイルが酸化してしまう可能性があるので、小分け〜通常サイズのものを選ぶのがおすすめです。
1. 素焼きミックスナッツの袋に桜エビを入れる
2. 1の袋にオリーブオイルを入れ、全体になじませる
3. 2にカレーパウダーと塩を加え、シャカシャカと振って全体になじませたら完成
4. 直射日光を避け、できるだけ涼しい場所で保存
ナッツはポリフェノールが豊富なものが多く、抗酸化力が非常に高い「ビタミンE」も豊富です。ナッツの種類によっては、積極的に摂取したい「オメガ3脂肪酸」も含まれます。
オリーブオイル自体にも抗酸化作用があり、複数のスパイスをミックスしたカレーパウダーも高い抗酸化力があります。エビにも抗酸化力が強い「アスタキサンチン」が豊富に含まれており、複合的に抗酸化力がとても高いおやつです。
また、全体的にミネラルも豊富なので、汗をかきやすい季節に不足しがちな栄養も補えます。夏場に「足がつりやすい」「目の下がピクピクする」といった症状がある場合は、マグネシウム不足や電解質のバランスが乱れている可能性があるので、積極的に抗酸化スナックおやつを食べてみてください。
さらに、糖質が低く食物繊維が豊富なので、食事前に少しつまむことで血糖値の急上昇を少し抑える効果も期待できます。ラーメンやスイーツなど……血糖値が急上昇しやすい食事は突然やってくるものなので、抗酸化スナックおやつを持ち歩いておくとよいでしょう。
抗酸化梅干し茶は、カクテル感覚で気軽に作れるお茶です。抗酸化力が高いだけでなく、ダイエットに効果的な栄養素も含まれます。
梅干しの量は、梅干しの種類や好みによって調整してください。塩分が強めの梅干しなら少量、小さめの梅干しなら2個分など、お好みに合わせて分量を変えましょう。
緑茶に梅干しを入れるだけ。梅干しは潰しても潰さなくてもお好みでOK!
緑茶には、抗酸化力が非常に高い「エピガロカテキンガレート」という成分が多く含まれます。「エピガロカテキンガレート」は熱湯で抽出できるので、熱めの緑茶を作るのがポイントです。
さらに、梅干しを加熱することで「バリニン」という成分が増加します。「バリニン」はダイエット効果が期待できる成分なので、熱湯で抽出した緑茶に梅干しを入れるとよいでしょう。
梅干しには「マグネシウム」「梅リグナン」なども含まれ、抗酸化力とともに夏バテ防止の効果が期待できます。朝に飲むと体内時計がリセットされるので、夜の入眠サポートにも効果的です。
ルイボスティーはカフェインが含まれないので、夜でも飲めるのが嬉しいポイント。食前に飲むことで、血糖値の急上昇を軽減するのでダイエット効果も期待できます。
レモン汁の量はお好みでOK。小さじ1程度でも十分ですが、たっぷり入れれば入れるほど抗酸化力は高くなります。
ルイボスティーにレモン汁を入れたら完成!
ルイボスティーは抗酸化力が非常に高く、ミネラルも豊富なお茶です。
体内で「Tie2(タイツー)」を活性化し、毛細血管を丈夫にして、血流をよくしてくれる作用が期待できます。シナモンにも同様の作用があるので、抗酸化ルイボスレモンジュースにシナモンを少し振りかけて飲むのもおすすめです。
レモン汁は抗酸化力が高いビタミンCが豊富なので、ルイボスティーの抗酸化力を底上げしてくれます。さらにレモン汁には血糖値の急上昇を抑える作用もあるので、ダイエットをしている方なら食前に飲むのもおすすめです。
レモン汁にはクエン酸も多く含まれているので、疲労感の改善にも役立ちます。冷蔵庫にレモン汁が余っている方は、ぜひ積極的に活用してみてください!
野菜を切って軽く加熱し、調味料であえるだけの超簡単なレシピ。常備菜として作っておけば、いつでも気軽に健康と美容を高める栄養が取り入れられます。
a(好きな夏野菜で)
b
野菜は、お好みのものをご用意ください。夏場であれば、きゅうりやカブ、ヤングコーンなどを入れてもおいしく作れます。
また、バジルはフレッシュバジルでも、粉末のバジルでもOKです。バジルが好きな方は、たっぷり入れるとよりおいしく仕上がります。
1, aを食べやすいサイズにカットし、レンジ対応容器に入れる。ピーマンの種にも栄養があるので、種は取らなくてもOK!
2. 1の容器にbの調味料や具材を加え、600Wで約1分間加熱したら完成!
3. 冷やして食べるとさらにおいしい!
今回のレシピはかぼちゃが入っているので加熱しますが、加熱しなくてもよい野菜なら生のままでもOK。野菜を切ったら調味料と和えて、冷蔵庫で約10分ほど置いて味をなじませたら完成です。
「ビタミンA」が豊富な夏野菜をたっぷり使ったレシピです。
「ビタミンA」は脂溶性なので、余裕があればオリーブオイルで炒めてから調味料と和えてみてください。トマトを加熱すると、リコピンの吸収も高まります。
抗酸化力が高いバジルをたっぷり使うと、とても香り高く美味しく仕上がります。大葉やパセリ、パクチー、ルッコラ、ローズマリーなどの香味野菜やハーブも抗酸化力が高いので、お好みのものを使ってみてください。
冷めてもおいしく食べられるので、冷蔵庫で保存して夏の常備菜にしてみましょう!
紫外線ダメージから肌を守るためには、「食べるUVケア」で内側からアプローチすることが大切です。
とくに夏場は、抗酸化力が高い「ビタミンC」「ビタミンA」が豊富に含まれる食材を取り入れてみましょう。さらに「ミネラル」も意識的に取り入れることで、身体の調子が整い、肌の調子もキープしやすくなります。
また、肌のダメージが気になるときは、細胞の修復・再生をサポートする「プラセンタ」を取り入れるのもおすすめです。「プラセンタ」は肌の調子だけでなく、身体の調子も整えてくれる効果が期待できます。
今回紹介したレシピは、ご家庭にある材料で超簡単に作れるものばかり。美肌をサポートする抗酸化レシピを日常生活に取り入れて、より若々しくハツラツな毎日を維持するよう、毎日の時短テクとして取り入れてみましょう。
内側からのUVケアに効果的な栄養素はビタミンC・ビタミンA・プラセンタ
抗酸化スナックおやつと抗酸化夏野菜マリネで食べるUVケア
抗酸化梅干し茶と抗酸化ルイボスレモンジュースで飲むUVケア
なんとなく肌の調子が良くない、スキンケアに物足りなさを感じる方へ
若いころと比べると、肌にハリや透明感(※1)がなくなり、メイクでごまかしもきかなくなってきます。
みずみずしく弾力のある肌状態は20代にピークを迎え、それ以降は降下していく一方。
エイジングケア(※2)を取り入れることにより、肌トラブルを防ぐことにもつながります。
いつまでも若々しい印象でいるためにも、ぜひ一度ご自身のスキンケアを見直してみませんか?
※1うるおってキメの整った肌のこと
※2年齢に応じたお手入れ