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遺伝子の情報量は意外と少ない!?遺伝子・腸内細菌・ミトコンドリアの関係を博士が解説

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ダイエットを頑張っているけど、効果が出にくいとお困りの方へ

       

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監修者

慶應義塾大学 予防医療センター 特任教授 慶應義塾大学 名誉教授 医学博士

伊藤 裕

京都大学医学部卒業 京都大学院医学研究科博士課程終了
ハーバード大学医学部博士研究員
京都大学大学院医学研究科助教授
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 教授を経て現職。

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遺伝子には、無限の情報が記録されているように思えますよね。

実は新しい研究で、遺伝子には情報量の限界があることが示唆されています。さらに遺伝子では足りない情報量を、なんと腸内細菌が補っていることも明らかにされているのです。

そこで今回の記事では、慶應義塾大学 名誉教授であり医学博士の伊藤裕教授に「遺伝子の情報量と腸内細菌」について教えていただきました。

さらに、生きるために必要不可欠な「ミトコンドリア」のことや、「ミトコンドリア」を活性化させる成分についてもご解説いただいたので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

この記事でわかること

遺伝子の情報量の上限はある?
生きるために必要なミトコンドリアとは
ミトコンドリアを活性化させる成分

遺伝子の情報量と腸内細菌のメモリ

遺伝子の情報量には、上限があることが示唆されています。

そして遺伝子の容量だけでは、生きていくために必要な情報量が足りません。そこで、遺伝子情報の不足を補足しているのが「腸内細菌」です。

遺伝子が持てる情報量の上限は約750MB

DNA(遺伝子)を構成するのは、ATCG(アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G))の4種類です。

ATCGの組み合わせが、暗号として情報をコードしています。その組み合わせを計算し、実際にDNAの中にどれだけ容量があるのか計算してみると、1つの細胞の中にある情報量は「約750MB」くらいが上限ということが分かりました。

「750MB」というとイメージしにくいかもしれませんが、例えばUSBメモリを想定すると、少なくとも1GBくらいの容量は記録可能です。そう考えると遺伝子の情報量は意外と少なく、昔のCD-ROM1枚分くらいしか情報を持つことができないということになります。

腸内細菌が情報不足を補っている

私達が生きていくために必要な情報量は「約25GB」といわれています。

遺伝子の情報量が「約750MB」と考えると、生きるための情報量が足りません。情報量の不足を補うために存在すると考えられているのが、私達が腸内に飼っている腸内細菌です。

腸内細菌が持つ遺伝子の総量は、なんと私たちの約10倍もあるといわれています。私たちは自分が持つ情報量の方が少ないので、約10倍の情報量を持つ腸内細菌と共生する必要があるのです。

腸内細菌と人間の協調作用

腸内細菌の1つひとつは、とても小さな存在です。

しかし数が多くて多様性があるため、さまざまな情報を少しずつ記録できます。

遺伝子と腸内細菌が補い合えるのは、腸内細菌と人間が協調作用しているからです。

例えば食物繊維は、栄養素として消化できずに大腸まで届きます。すると腸内細菌は食物繊維を餌にして「短鎖脂肪酸」等の代謝産物を作り出し、「短鎖脂肪酸」は、遺伝子がうまく働くように作用します。

これが、腸内細菌と人間との協調作用です。

経験が遺伝子の働き方を変える

私たちが遺伝子や腸内細菌をうまく使えるのは、人間がこれまで生きてきた経験や記憶があるからです。

遺伝子情報に経験が加わることで、遺伝子の働き方が変わっていきます。さらには臓器にも記憶があり、経験によって臓器の機能も変わっていくのではないかと考えられます。

例えば日本人の和食分化は、太古の昔から遺伝子にも引き継がれています。海藻類をうまく分解できる腸内環境を飼っているのは日本人だけです。

古くから引き継がれてきた遺伝子の情報が、日本人の健康長寿に繋がっているのかもしれませんね。

食事でミトコンドリアが活性化すると幸せになれる

せっかく生きるなら、できるだけ多くの時間を「幸せ」と感じて過ごしたいですよね。

では、あなたは何をしているときに「幸せ」と感じますか?

きれいな絵を見たり、いい音楽を聞いたり……さまざまな幸せを思い浮かべるかもしれません。しかし、ほとんどの生物にとって最も幸せなのは「食べること」だと考えられるのです。

私たちは「食べるために生きている」

人間の幸せは、食べることと直結しています。

私たちが生きていくためには、食事から栄養を摂取しなければなりません。

そう考えると、私たちは生きるために食べているようで、食べるために生きているといっても過言ではないんです。

ミトコンドリアが元気になる状態を作ることに幸せを感じる

栄養素が十分に供給されると、細胞の中のミトコンドリアが元気になります。

ミトコンドリアとは、細胞の中で糖分や脂肪分を使い、酵素の力でATPというエネルギー源を作り出しているものです。私たちが元気に活動するためには、ミトコンドリアが作り出すエネルギー源が欠かせません。

そういった意味では「ミトコンドリアが元気になる状態 ≒ 根源的な幸せ」と感じるメカニズムになっているのではないでしょうか。しっかり食とミトコンドリアが元気になるので、やはり食べることと幸せは直結するのではないかと考えられます。

ミトコンドリアの元気が健康長寿をもたらす

ミトコンドリアが元気な状態を維持すると、結果として長寿につながります。

110歳まで長生きされている方々の特徴的なところは、糖尿病の罹患率が圧倒的に低いことです。

それは糖尿病にならなかったから長生きなのではなく、ミトコンドリアが元気だから糖尿病になりにくいのだと考えられます。認知症やサルコペニアなども、ミトコンドリアの機能低下が1つの要因です。

基本的に、ミトコンドリアが悪くなることが病気の本質なんです。ですから、ミトコンドリアの元気を保つことが健康長寿につながるといえるでしょう。

ミトコンドリアを元気にする注目成分「5-ALA」

新しい研究では、遺伝子を修復したり、ミトコンドリアを元気にしたりする成分が見つかりました。

ミトコンドリアを元気にする「5-ALA」

「5-ALA」という天然のアミノ酸は、ミトコンドリアを元気にする効果が期待できます。

「5-ALA」は、ミトコンドリアの中でエネルギーを作る酵素の原料になります。「5-ALA」を取り入れることでミトコンドリアのエネルギー産生が増えるので、やはりアンチエイジングや長寿につながると考えられるでしょう。

近年では、「5-ALA」をサルコペニアの方に投与し、筋肉の持続力があるかどうかという研究も進められています。今まではサルコペニアになってしまったら治療が難しいと考えられていましたが、研究が進めば治療できるようになるかもしれません。

5-ALAについて詳しく知りたい方はこちら

アンチエイジング効果が期待できる「NMN」

遺伝子の働きを変えたり、ミトコンドリアを元気にしたりする働きを持つのが「NMN」という成分です。

「NMN」はサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化させ、遺伝子のダメージをリペアしたり、遺伝子の働きを変える働きがあります。

さらに「NMN」は、ミトコンドリアを元気にする遺伝子を強くする作用があることも分かっているんです。アンチエイジングや長寿に効果が期待できることから、「NMN」は健康や美容への関心が高い方からも注目を集めています。

遺伝子の情報量は約750MBが上限!腸内細菌のメモリを養いミトコンドリアを活性化しよう

遺伝子の情報量は、1つの細胞あたり約750MNが上限と考えられます。

私たちが生きるために必要な情報量を補っているのが、腸内細菌のメモリです。腸内細菌は私たちの約10倍もの遺伝子を持っているので、1つひとつは小さな存在でも、その量と多様性によって少しずつたくさんの情報を記録していると考えられます。

腸内細菌は食べることと直結しますが、食事で栄養を補うと、ミトコンドリアが活性化します。ミトコンドリアはエネルギーを作っているので、人間は食事でミトコンドリアを活性化することが、根源的な幸せに直結するのかもしれません。

新しい研究では、「5-ALA」「NMN」などの成分がミトコンドリアを活性化させることが分かっています。バランスの良い食事に加えて上手に健康食品も取り入れながら、幸せな健康長寿を実現できる身体を作っていきましょう!

遺伝子について詳しく知りたい方はこちら

この記事でわかったこと

1つの細胞内にある遺伝子の情報量は約750MBが上限、不足分は腸内細菌のメモリが補う
食べて栄養補給するとミトコンドリアが元気になり、ミトコンドリアが生きるために必要なエネルギーを作る
ミトコンドリアの活性化作用が期待できる成分は「5-ALA」と「NMN」

この記事を動画で見たい方はこちら

最終更新日:2023.08.29

ダイエットを頑張っているけど、効果が出にくいとお困りの方へ

年齢とともにお腹、太もも、ヒップなどによく見られる肌表面の「凸凹」。これは、血行やめぐりの滞りなどが原因でできる脂肪と老廃物の固まりです。

食事・運動のダイエットだけでなく、美容面でも凸凹ケアをしましょう!肌触りの凸凹が和らぎ、後ろ姿も好印象に!

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