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超長寿になるための「3つの脳」とは?健康に良い肥満・悪い肥満についても解説

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ダイエットを頑張っているけど、効果が出にくいとお困りの方へ

       

年齢とともにお腹、太もも、ヒップなどによく見られる肌表面の「凸凹」。これは、血行やめぐりの滞りなどが原因でできる脂肪と老廃物の固まりです。

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監修者

慶應義塾大学 予防医療センター 特任教授 慶應義塾大学 名誉教授 医学博士

伊藤 裕

京都大学医学部卒業 京都大学院医学研究科博士課程終了
ハーバード大学医学部博士研究員
京都大学大学院医学研究科助教授
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 教授を経て現職。

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健康状態を保ったまま寝たきりなどにはならず、できれば最期まで元気に人生を楽しんで長生きしたいですよね!

では、100歳以上の超長寿を目指すためにはどうすればよいのでしょうか?そこで今回の記事では、慶應義塾大学 名誉教授であり医学博士の伊藤裕教授に「超長寿になるための3つの脳」について教えていただきました。

長寿に関わるホルモンや、健康を保つために気になる「良い肥満・悪い肥満」についても解説していただいたので、ご自身やご家族のためにも最後までチェックしてみてください。

この記事でわかること

超長寿になるための「3つの脳」とは?
健康長寿につながるホルモン
健康を維持するための「良い肥満・悪い肥満」

超長寿になるための「3つの脳」

幸せに長生きするためには、健康的な脳を保ち続けることが大切です。

さらに、100歳を超えても元気でいられる「超長寿」を目指すためには、これからお伝えする「3つの脳」がとくに重要になります。

▼超長寿になるための「3つの脳」

1. つながる脳(共感脳)
2. ワクワク脳
3. ハツラツ脳

超長寿の実現に欠かせない「3つの脳」について、詳しく見ていきましょう。

長寿脳①:つながる脳(共感脳)

幸せは、人とのつながりの中で感じられることが多いものです。

家族とのつながり、パートナーや友人とのつながり、仕事上のつながり……社会生活を営んでいく上で、私たちは多くのつながりを持っています。さまざまなつながりは、ときに安心感や幸福感をもたらし、ときに刺激をもたらしてくれますよね。

つながりの中でも、やはり興味があることに関するつながりを持つことがおすすめです。趣味のサークルに入ったり、仲間を作ることで、つながりによる幸せを感じやすくなります。

もちろん、つながりを感じる相手は人間に限らず、ペットでもOK。誰かと心がつながっていると感じることで、「つながる脳(共感脳)」を活性化できます。

SNSやLINEが「つながる脳」を活性化させる!?

SNSでのつながりも、つながる脳(共感脳)の活性化に効果的です。

近年では、SNSでのやり取りも増えるようになりました。とくにチャット型のメッセンジャーサービスは情報量が多く、「つながる脳(共感脳)」の活性化にとてもいいツールです。

例えば、メッセージに「既読」がついたのに返信が来ないと「どうしたのかな?」と相手のことを想像しますよね。返信が「スタンプ」だけだったときは「どんなスタンプで返そうかな」「ここでやり取りを止めたほうがいいかな」など、スタンプ1つに多くのことを考えるはずです。

相手がどう思っているだろうかと想像する力が「つながる脳(共感脳)」であり、幸せ感につながっていくと考えられます。

逆に、女性同士のおしゃべりは一方的な場合が多く、あまり「つながる脳(共感脳)」が活性化しないかもしれません。女声同士だと相手の話しを聞いているようで、自分が話すタイミングを伺っていることが多く、それでは全くつながっていないんです。

対面で一方通行のおしゃべりを延々と繰り広げるよりは、SNSでのやり取りの方が効果的な場合もあります。やはり相手のことを想像して、それに対して自分が何を伝えるか考えることが重要ということです。

テレビよりもラジオの方が「つながる脳(共感脳)」を強化する

「つながる脳(共感脳)」は、テレビよりもラジオの方が鍛えられます。

テレビは常に受け身で考える暇がなく、写っているものを理解することに必死になります。いつもテレビばかり見ていると想像力が欠如し、「つながる脳(共感脳)」や認知力の低下が起こりやすくなるので注意が必要です。

しかしラジオは音の情報しかないので、自分の中でどのような情景なのか再現しなければなりません。脳を使って想像力を積極的に働かせるので、ラジオの方が「つながる脳(共感脳)」を活性化しやすいといえます。

近年ではインターネットを使った「オンライン会議」「オンライン飲み会」などが流行りましたが、あれもテレビを見ているようなもの。情報量が多い「オンライン◯◯」よりは、相手の声や息づかい、ちょっとした間などを読み合う電話の方が、想像力を働かせるので「つながる脳(共感脳)」を強化します。

長寿脳②:ハツラツ脳

「ハツラツ脳」とは単純に、気分がよくなることをすれば活性化します。日常生活の中で、運動や深呼吸など簡単にできるリフレッシュを取り入れてみましょう。

朝起きて太陽を浴びる

朝起きたら、太陽の光を気持ちよく浴びましょう。

一般的な生活習慣の方なら、脳が最も活発に活動するのは朝起きたときです。脳の状態が最も盛んなときに太陽の光を浴びると気持ちよく、ハツラツとした気持ちが湧いてきます。

身体を動かす

身体を動かすことも「ハツラツ脳」の活性化につながります。

運動する時間帯は問いませんが、朝起きてラジオ体操をするのは一石二鳥になるのでとくにおすすめです。ウォーキングや体操など、リズム感を持って身体を動かすことで脳の働きが活性化し、ハツラツと気分が前向きになっていきます。

自分の呼吸を整える、深呼吸

深呼吸をするのも、気分をハツラツとさせる効果的な方法です。

ここでいう深呼吸は、「マインドフルネス」と非常に近いものがあります。自分の身体の声を聞いたり、ある一定のリズム感を持って身体と対話したりすることで、脳が活性化して気分がよくなっていきます。

マインドフルネスについて詳しく知りたい方はこちら

長寿脳③:ワクワク脳

新しいチャレンジや人間関係の刺激を受けて、ワクワクとすることも重要です。「ワクワク脳」を活性化させることで非常に幸福感が高まり、幸せな長生きにつながっていきます。

新しいことにチャレンジしてワクワクする

新しいことや、普段とは少し違うことにチャレンジしてワクワク感を持つことも非常に効果的です。

時計遺伝子のことを考えると、規則正しい生活習慣がとてもよいのですが、ルーティーンだけでは飽きてしまいます。ルーティーンに慣れたり飽きたりしたら、ちょっと違ったことをしてワクワク感を常に保つことを意識してみましょう。

時計遺伝子について詳しく知りたい方はこちら

ワクワクの根源は「恋」

ワクワク感の根源は「恋」にあるといっても過言ではありません。

年齢を重ねると、若い頃ほどの情熱はなくなります。しかし、いつまでも恋をしてワクワク感を持つことは、脳の活性化にとてもいいんです。

例えば恋愛でなくても、子どもや孫といると妙に楽しいと感じるなら、それでもいいでしょう。いつまでも恋愛や遊びを楽しみ、ワクワク感を持ち続けることを意識してみてください。

推し活のススメ!応援は非常に幸福度を高める

いわゆる「推し活」も、「ワクワク脳」を活性化させるおすすめの方法です。

誰かを応援するというのは「つながる脳(共感脳)」とも関連があるのですが、非常に幸福度が高まる行為なんです。

「推し活」って、応援したところで何も自分の得にはなりません。憧れているその人と2人でデートできるわけでもないのですが、応援することで一方的にワクワクして、幸せな気持ちが味わえます。

実際に恋愛するとなると、時間もお金もかかるし、緊張もするし大変です。しかし「推し活」なら一方的でいいので、気楽に始められますよね。

「推し活」が脳を活性化させた実例があります。

認知症の方や車椅子の方にサッカーの試合を見せていると、それぞれにいわゆる「推し」ができたんです。好きな選手ができた高齢者たちは、なんと今までよりもシャキっとして、若々しく変わっていきました。

それを聞きつけたサッカー選手がその高齢者施設を訪問したところ、高齢者はワクワクして大変な喜びだったそうです。やはり、誰かを応援することは脳の活性化につながると考えられるでしょう。

また、スポーツの応援をするとき、選手たちのユニフォームを着ますよね。自分が普段と違う格好をすることで、変身願望が叶い、さらに応援する仲間ができて「つながる脳」まで活性化します。

このようにさまざまな要素から、「推し活」は「ワクワク脳」にとてもいい影響があると考えられます。話しをする相手も、恋をする相手もいない……そんなときは、ご自身なりの「推し」を見つけてみてください!

健康長寿につながるホルモンの役割

健康な「超長寿」を叶えるためには、ホルモンの役割も理解しておくことが大切です。ホルモンがどのような働きをするのか、詳しく見ていきましょう。

女性ホルモンについて詳しく知りたい方はこちら

ホルモンは体内で作られる科学的な物質

ホルモンというのは、私たちが身体の中で作っている化学的な物質です。

どこかの臓器でホルモンが作られ、それが血液の中に流れて行って、他のところで作用します。

実際に、現段階で見つかっているホルモンは200くらいの種類があるんです。世界的に見ると、日本はホルモンの分野において非常に研究が進んでおり、日本人が見つけたホルモンも多くあります。

気分や身体の調子はすべてホルモンが調節している

体調や気分は、すべてホルモンが調節しています。

ホルモンはリズムを持って分泌されていますが、実は、身体のリズム自体をホルモンが制御している部分が非常に大きいのです。

「つながる脳(共感脳)」「ハツラツ脳」「ワクワク脳」が活性化して感じる幸せも、ホルモンが制御していると考えられます。つまり、体調から感情まで、全てがホルモンが決めているということです。

人を愛おしく思う感じるホルモン「オキシトシン」

「つながる脳(共感脳)」で幸せを感じるのは、「オキシトシン」というホルモンの作用です。

「オキシトシン」というのは子宮を収縮させたり、授乳を助けたりするホルモンとして知られています。それだけなら閉経後の女性や男性には不要なホルモンのように感じますが、実は「オキシトシン」は女性なら一生分泌され、なんと男性にも分泌されることが分かっているんです。

なぜ「オキシトシン」が閉経後の女性や男性にも分泌されるのかというと、子宮や授乳だけでなく、脳にも作用するから。「オキシトシン」が脳に作用すると、人を非常に愛おしく思う気持ちが高まり、幸せな感情が溢れ出すようになります。

喜びを感じ依存症にもつながる「ドーパミン」

私たちが欲しい物を得られたとき、とても大きな喜びを感じるように働くのが「ドーパミン」というホルモンです。

「ドーパミン」は脳の報酬型というベースの部分で働いていて、欲しい物を得られると喜びや興奮を感じさせます。「ドーパミン」の働きがうまく行かなくなり、どれだけ得られても「もっとほしい」と感じてしまうのが依存症です。

ちなみに、最も強い依存症は麻薬ですが、2番目はアルコールでも煙草でもありません。なんと、2番目に強い依存症は脂肪分なんです。

食べ物の脂肪分というのは、とても大きな依存症を引き起こすことが分かっています。年齢を重ねると脂っこいものが食べられなくなりますが、若く健康な方にとって、脂肪分に対する欲求は大きな依存を起こすものになるので注意が必要です。

超長寿を叶えるために知っておきたい「良い肥満・悪い肥満」

超長寿を目指すためには、健康的な体型を維持することも大切です。しかし、研究していく中で「良い肥満」があることも分かってきました。

ここでは肥満になる原因や、「良い肥満」「悪い肥満」について解説します。

肥満の原因は糖分の食べ過ぎ

肥満の原因は、糖分の摂りすぎです。

「太るのは脂っこいものの食べ過ぎ」と思う方もいるかもしれませんが、実は脂肪分ってそれほど多く食べられないんです。確かに脂肪分はカロリーが高く、依存症を引き起こしますが、脂っこいものを食べると胃の働きが落ちて胃もたれしてしまいます。

実際に肥満になる方は、どちらかといえば糖分の食べ過ぎが多い傾向にあります。糖分は生きるために必要なエネルギー源ですが、摂りすぎて余った分は体脂肪に変えられるため、それが肥満になってしまうのです。

皮下脂肪タイプは病気に直結しない「良い肥満」

太っていると不健康だと思われがちですが、必ずしも肥満が身体に悪いというわけではありません。

身体につく脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があり、皮下脂肪は病気に直結しないんです。

もちろん体重が重くなるので、膝が悪くなったり、圧迫骨折しやすくなったり、重さのために病気を起こすことはあります。ですが、いわゆる「メタボ」が原因とされる生活習慣病、糖尿病や高血圧のような病気は、皮下脂肪が多いからといってあまり影響はありません。

ですから、少し語弊があるかもしれませんが、皮下脂肪タイプの肥満は「良い肥満」といえます。たくさん糖分を摂ったときに皮下脂肪に溜まっていれば、いつか栄養不足になった時、皮下脂肪を使って生き延びることができるのです。

女性ホルモンには「溜め込む」作用があるため、女性は皮下脂肪タイプの「良い肥満」が多い傾向にあります。妊娠・出産に備えて、栄養価の高いものを皮下に溜め込み、倹約しようと働くからです。

男性に多い内臓脂肪タイプは病気になりやすい「悪い肥満」

内臓脂肪は健康面で非常に危険なものなので、内臓脂肪タイプの肥満は「悪い肥満」です。

男性は女性ホルモンが少ないため、食べ過ぎた分を皮下を貯められません。では、男性の余った栄養がどこにいくのかというと、内臓脂肪です。

内臓脂肪が溜まりやすい男性は、いわゆる生活習慣病を引き起こしやすくなります。ですから医師は、男性の肥満にはかなり厳しく指導するのです。

例えば「お腹が出てきました」という男性を見てみると、ふくよかな女性の二段腹、三段腹のように柔らかなフォルムとは違いますよね。お腹がパンパンに張るように膨れているのは、内臓にばかり脂肪が溜まっている証拠です。

少しぽっちゃりしている方が免疫力が高い

真面目な高齢の方は、年齢を重ねてから体重が増えたことに罪悪感を持ってしまうことがあります。

メディアの影響なのか「肥満=悪」と捉えていて、医師に「体重が増えすぎて困る」と相談するのです。

しかし実際にはちょっとぽっちゃりくらいの方が、病気で食べられないときに栄養を脂肪から補うことができるかもしれません。さらに、ちょっとぽっちゃりくらいの方が免疫力も高く保ちやすいんです

ですから、必ずしも「肥満=悪」ではないと。「良い肥満」の場合もあるので、自己判断せず、知識のある医師と相談しながら長生きできる体型をコントロールしていきましょう。。

まずは楽しむことから!「3つの脳」を活性化して超長寿を目指そう

健康なまま100歳以上まで生きる「超長寿」を目指すためには、とにかく目の前の人生を楽しむことが大切です。

人とのつながりのなかで幸せを感じる「つながる脳」、いい気分を感じる「ハツラツ脳」、そして恋や推し活などで「ワクワク脳」を活性化させましょう。元気な脳を保つことでホルモン分泌のリズムも整い、体調や感情が安定しやすくなるはずです。

また、健康長寿を目指すために気になる体型ですが、女性に多い皮下脂肪タイプの太り方であれば「良い肥満」なので、それほど心配ありません。ただし男性に多い内臓脂肪タイプの太り方は危険なので、長生きのために生活習慣を改善してすっきりとした体型をめざしましょう。

この記事でわかったこと

「つながる脳・ハツラツ脳・ワクワク脳」の活性化が超長寿へ導く
感情や体調はすべてホルモンが司っている
皮下脂肪タイプは良い肥満、内臓脂肪タイプは悪い肥満

この記事を動画で見たい方はこちら

最終更新日:2023.08.31

ダイエットを頑張っているけど、効果が出にくいとお困りの方へ

年齢とともにお腹、太もも、ヒップなどによく見られる肌表面の「凸凹」。これは、血行やめぐりの滞りなどが原因でできる脂肪と老廃物の固まりです。

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