目次 [ー]
「お尻と太もも、どちらも一度に引き締めたい!」という方におすすめのエクササイズが「スクワット・ワイドスタンス」です。
1日10回3セット行うだけでOKなので、忙しくてジムに通えなくても簡単にお尻と太ももを鍛えられます。
今回の記事ではスクワット・ワイドスタンスのやり方とポイントを詳しくご紹介します。
お尻から太ももにかけてのサイズにお悩みの方は少なくありません。なぜお尻と太ももが太くなってしまうのでしょうか。主な3つの原因をご紹介します。
お尻から太ももが太くなる代表的な原因は脂肪です。
女性の場合、閉経までは女性ホルモンの「エストロゲン」が多く分泌されます。エストロゲンは、内臓脂肪の蓄積を抑える働きを持つ反面、皮下脂肪を蓄積する働きを持っているのが特徴です。皮下脂肪には体を外部からの衝撃から守り、体温を適切に保つ働きがあります。お尻の近くには重要な臓器である子宮があるため、他の部位と比べると脂肪が蓄積しやすい傾向です。また同じく女性ホルモンの「プロゲステロン」は、太ももから膝にかけて皮下脂肪を付ける作用を持っています。
もともと女性の体にはこのような性質があるので、運動不足や栄養の偏った食生活をしていると、お尻から太ももにかけて脂肪がさらに付いてしまいやすいです。加えて、運動不足で筋肉量が低下すると基礎代謝が落ちるため、消費カロリーが減って脂肪が付きやすくなります。また食事で脂質を多く取り過ぎている方も、脂肪が蓄積しやすいので注意が必要です。
むくみもお尻から太ももが太くなる原因の一つです。
もともと下半身は重力の影響で過剰な水分がたまりやすい傾向にあるので、リンパの流れが悪化して老廃物が蓄積し、むくみが起きやすい傾向にあります。運動不足の方は、足のポンプ機能が低下して血行が悪化し、それに伴ってリンパの流れも悪くなるため、さらにむくみが起きやすいです。長時間デスクワークをしている方や同じ姿勢で立ち仕事をしている方、慢性的な冷え性の方も、血行が悪くなりやすいので、むくみによってお尻や太ももが太って見えてしまいやすいでしょう。
また一時的なむくみであれば、時間とともに解消されますが、慢性的なむくみが起こると脂肪が付きやすくなるため、お尻や太ももが実際に太くなってしまいます。老廃物と脂肪がくっ付いて皮膚が凸凹する「セルライト」もできやすくなるので、注意が必要です。
骨盤の歪みもお尻や太ももが太くなってしまう原因です。
骨盤が歪んでしまうと、本来使われるべき筋肉が使われません。使われない筋肉は衰えてしまうので、基礎代謝が落ちて、脂肪が付きやすくなってしまいます。骨盤のズレに合わせて、本来付くべきではない箇所に脂肪が付くことも、お尻や太ももが太くなる要因です。加えて、本来使うべきでない筋肉が過剰に働くことで肥大化してしまうことによっても、お尻や太ももが太くなってしまいます。
また骨盤が歪むとお尻が垂れやすくなるので、スタイルにも影響が出やすいです。骨盤の歪みは血行を悪化させる原因にもなるため、むくみも起きやすくなってしまうでしょう。消化不良や生理痛の悪化、便秘、肩こり、腰痛など、体のさまざまな不調を引き起こす原因にもなるので、正しい姿勢を意識することが大切です。
お尻と太ももの筋肉へ同時にアプローチできるエクササイズ「スクワット・ワイドスタンス」のやり方は以下の通りです。
スクワット・ワイドスタンスで鍛えられる筋肉は、「ハムストリング」と「内転筋」です。ハムストリングは太もも、内転筋はお尻から足の付け根の内側にかけてにある筋肉のことを指しています。
この2つの筋肉へアプローチできるので、スクワット・ワイドスタンスではお尻と太ももが同時に鍛えられるというわけです。では次の章でやり方を説明しましょう。
まず両足を肩幅よりもやや広く開いて姿勢を伸ばして立ち、両手を胸に添えましょう。
この際、つま先をやや外側に向けます。また膝を軽く曲げ、腰を少し落としてください。
1.の体勢からさらに腰を落としていきます。
腰を落とす際は、背中が丸まらないようにし、息を吐きながらゆっくりと動きましょう。ゆっくり動くことで、ハムストリングスや内転筋にしっかり負荷がかかります。
背中が丸まってしまいやすい方は、肩甲骨を寄せるイメージで胸を開くと、背筋をキープしやすいです。背筋を伸ばしたまま腰を落とすと、正しいフォームでエクササイズができるので、狙った筋肉をしっかり鍛えられます。膝がつま先よりも前に出ないように、お尻を後ろに突き出すイメージで腰を落とすことも大切です。
また膝はつま先と同じ方向になるように意識し、内側に入らないように注意してください。膝が内側に入ると、けがのリスクが高くなってしまいます。
太ももと地面が平行になるまでしゃがみ込んだら、息を吸いながらゆっくり体を持ち上げ、1.の状態に戻ります。このとき、膝を伸ばし切らないよう注意してください。
1.〜3.の動きを10回3セット、インターバルを挟みながら行いましょう。
ただし慣れないうちは、10回3セットできなくても構いません。無理に行ってフォームが崩れると、狙った筋肉にアプローチできなくなってしまいます。またけがのリスクも高くなりやすいです。まずは回数よりも正しいフォームを意識するようにしましょう。
足幅をより広くすることで、より負荷をかけられます。慣れてきてさらに負荷をかけたい場合は、太ももにゴムチューブを巻いて行うか、バランスディスクの上で行うと効率良く筋トレができるので試してみてください。
お尻と太ももを鍛えるエクササイズを行うときは、体に負荷を与え過ぎず効果的なものにするために、以下の2つの点を参考にしてトレーニングしましょう。
腰を落とす、戻すという動作が早過ぎると、お尻と太ももの筋肉に負荷がかかりません。ゆっくりと動かすのがコツなので、3秒で腰を落とし、3秒で元に戻すのを意識しましょう。
両足を開いて立つときは、必ず膝を伸ばし切らず曲げた状態をキープしてください。
実際にエクササイズを行うと分かるのですが、膝を曲げていると太ももの筋肉に負荷がかかります。反対に膝を伸ばすと、太ももに力がほとんど入らないはずです。
力が入らないのは筋肉を使っていない証拠。太ももとお尻の両方の筋肉へアプローチするために、立つときは膝を伸ばさないよう注意しましょう。
スクワット・ワイドスタンスは、10回3セット行うだけでお尻と太ももの筋肉をまとめて鍛えられます。
お尻と太ももが引き締まれば、今までよりもさらに下半身が美しく見えるはず。もちろん1日では目に見えた変化は出ないので、まずは1カ月を目標にしてこつこつ続けていきましょう。