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睡眠不足が糖化ストレスを強くする?甘いもの好きでもできる睡眠改善法とは

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疲れやすくなってきた、いつも身体がだるいと感じる方へ

       

若いころと比べると、年齢を重ねるごとに、少しの生活習慣の乱れで疲れを感じやすくなってきます。

健康な身体や肌を保つためには、バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠が非常に重要です。

しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。

いつまでも元気で美しくいたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。

監修者

・同志社大学生命医科学部 アンチエイジングリサーチセンター教授 ・同大学大学院生命医科学研究科教授 ・糖化ストレス研究会 理事長 ・公益財団法人医食同源生薬研究財団 理事長 ・日本抗加齢医学会 理事 ・同大学大学院生命医科学研究科教授 ・日本人間ドック学会評議員

米井 嘉一

慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。

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「夜眠れなくて昼間眠い」「3〜4時間睡眠で身体がダルい」など……睡眠不足による不調や衰えを感じていませんか?

実は、睡眠不足と老化を促進する「糖化ストレス」は密接に関係しています。とくに甘いものが好きな方は「糖化ストレス」が進み、さらに睡眠の質が悪くなることで老化が加速しているかもしれません。

そこで今回は、同志社大学生命医科学部の米井嘉一教授に「糖化ストレスと睡眠の関係」について教えていただきました。睡眠不足を改善する具体的な方法も教えていただいたので、甘いもの好きな方もぜひチェックしてみてください!

この記事でわかること

糖化ストレスと睡眠不足の関係とは?
糖化ストレスが起こりにくい睡眠時間は?
糖化ストレスをケアするために睡眠の質を上げる方法

睡眠不足は糖化ストレスを加速させる

身体の老化には「糖化ストレス」が関係しています。

さらに「糖化ストレス」の調査を進めていくと、以下3つの影響が強いことが分かったのです。

▼糖化ストレスに影響を与える要素

  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 睡眠不足

喫煙やお酒の飲みすぎが健康によくないのは、あえて言われてなくても分かっていますよね。ここで注目したいのは、睡眠不足による「糖化ストレス」への影響です。

老化を加速させる「糖化ストレス」って?生命科学に基づく老化メカニズムとは

「メラトニン」にはAGEsを分解促進する作用がある

就寝中に分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」には、糖化によって産生される「AGEs(終末糖化産物)」を分解促進する作用があります。

しかし睡眠不足だと「メラトニン」が十分に分泌されません。分解されない「AGEs(終末糖化産物)」は体内で蓄積するので、「糖化ストレス」を強める原因になります。

さらに「メラトニン」には、認知症に影響する「アミロイドβ」という物質を分解する作用もあります。つまり睡眠不足だと、「糖化ストレス」だけでなく認知症のリスクも高めてしまうのです。

睡眠不足だと「食後高血糖(血糖スパイク)」が起こりやすい

睡眠時間が短いと「食後高血糖(血糖スパイク)」が起こりやすくなります。

良質な睡眠を7時間とったあとに朝食を食べると、血糖スパイクは起こりません。しかし3〜4時間睡眠だと血糖スパイクが起こりやすく、さらに昼食後もまた血糖スパイクが起きてしまいます。

普段は7時間睡眠の人でも、ときどき3〜4時間睡眠に追い込まれると血糖スパイクが起こりやすくなるので注意が必要です。

「AGEs(終末糖化産物)」は、血糖スパイクのときに最も多く産生されます。睡眠不足だと「メラトニン」による分解促進が減ってしまうので、「糖化ストレス」への影響は大きいと考えられるでしょう。

睡眠時間は6〜7.5時間がベスト

「糖化ストレス」をケアするためには、毎日6〜7.5時間くらいの睡眠を取ることが理想です。

ご自身が睡眠不足かどうかは「昼間眠いかどうか」「昼間怠け者になっていないかどうか」の2点で判断してみてください。昼間どうしても眠くなってパフォーマンスが落ちてしまう場合は、睡眠不足に陥っているサインです。

睡眠の質を上げて糖化ストレスをケアする方法

「糖化ストレス」をケアするためには、良質な睡眠を7時間くらいとることがとても大切です。ちょっとした工夫で睡眠の質を上げて、「糖化ストレス」に負けない身体を保ちましょう。

部屋を真っ暗にするかアイマスクをして寝る

寝室を真っ暗にしてから眠ると、睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されやすくなります。

睡眠ホルモン「メラトニン」は、光が当たると分泌が止まってしまうのです。そのため寝ている間は遮光カーテンやアイマスクでしっかり暗くして、「メラトニン」の分泌が止まらないようにするとよいでしょう。

テレビやPCのモニターをつけっぱなしで寝たり、スマホを見ながら寝たりするのも睡眠の質を悪くする要因になります。「メラトニン」は「AGEs(終末糖化産物)」を分解促進してくれるので、しっかり分泌されるように工夫することが大切です。

鼻詰まりが気になるときは「口閉じテープ」がおすすめ

鼻詰まりが気になる方は「口閉じテープ」を使うのがおすすめです。

寝ているとき、鼻呼吸が苦しくて起きてしまうことはありませんか?また、口を開けてしまって「起きたら口が乾く」と感じる事があるかもしれません。

そんな方は口閉じテープを貼って寝ると、寝ている間に鼻腔が広がって鼻呼吸ができるようになります。最初は苦しいと感じるかもしれませんが、呼吸困難になることはありません。

鼻呼吸になると睡眠の質がよくなるので、「糖化ストレス」のケアにつながります。インフルエンザにかかりにくくなったり、花粉症がよくなったりすることもあるようです。

寝室はできるだけ静かな環境を保とう

寝室の不快な音はできるだけ入らないようにして、静かで快適な環境を作ってみてください。

不快な音を遮断して快適な音だけ残るような寝室にすると、眠りが深まって「メラトニン」が多く分泌されるというデータがあります。道路の音や虫の音、家族のいびきや寝言がどうしても耳に入ってしまう場合は、耳栓をして眠るのもよいでしょう。

適度な運動も質のよい睡眠をもたらす

適度な運動は、睡眠の質をよくする効果が期待できます。

運動といっても、わざわざトレーニングウェアに着替えてジムに行く必要はありません。家族や友達とおしゃべりしながら散歩したり、坂道や階段を登ったり……日常のちょっとした移動を徒歩にするだけでも運動になります。

誰かとおしゃべりしながら歩けば気分転換になり、心身ともにスッキリするはず。ストレスも「糖化ストレス」や睡眠不足に影響するので、コミュニケーションを楽しみながら身体を動かすとよりよいでしょう。

「糖化ストレス」を改善する食事法&運動法で若々しく元気な身体を保とう!

睡眠不足が糖化ストレスを強くする!寝室を工夫して睡眠の質を高めよう

睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪かったりすると、老化を促進する「糖化ストレス」が強くなります。

若々しく元気な身体を保つためには、毎日6〜7.5時間くらいの睡眠時間を取ることが理想です。寝室環境を整えて、快適に眠れるような工夫を始めてみてください。

また、寝る直前に食事を摂ると血糖スパイクが起こりやすくなり、睡眠の質が悪くなることもあります。お風呂上がりのアイスや寝る直前のおやつがクセになっている方は、できるだけ控えて翌朝の朝食をしっかり食べるように習慣づけましょう!

睡眠の質をアップさせる食べ物・食べ方を知って毎日快適に過ごそう!

この記事でわかったこと

「メラトニン」はAGEsを分解促進するため、睡眠不足だとAGEsが蓄積しやすい
糖化ストレスが起こりにくい睡眠時間は6〜7.5時間
寝室は真っ暗で静かな環境を作り、適度な運動を取り入れると睡眠の質が上がる

この記事を動画で見たい方はこちら

最終更新日:2022.11.18

疲れやすくなってきた、いつも身体がだるいと感じる方へ

若いころと比べると、年齢を重ねるごとに、少しの生活習慣の乱れで疲れを感じやすくなってきます。

健康な身体や肌を保つためには、バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠が非常に重要です。

しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。

いつまでも元気で美しくいたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。

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