疲れやすくなってきた、いつも身体がだるいと感じる方へ
若いころと比べると、年齢を重ねるごとに、少しの生活習慣の乱れで疲れを感じやすくなってきます。
健康な身体や肌を保つためには、バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠が非常に重要です。
しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。
いつまでも元気で美しくいたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。
・生命科学研究家(薬剤師) ・漢方カウンセラー ・国際中医師 / 国際中医美容師 ・アイカ製薬株式会社代表取締役 ・漢方生薬研究所開発責任者 ・一般社団法人腸内細菌検査協会理事 ・株式会社東進メディカルアドバイザー
大久保 愛
豊かな秋田の自然のなかで、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師となった後、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人ではじめて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績がある。「東洋食薬ライセンス 食薬マイスター」「漢方生薬研究所」「薬膳宅配専門店おかゆや」等を監修。著書『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は発売1カ月で7万部のベストセラーに。
「季節の変わり目は体調を崩しやすい」「夏の終わりは肌がゆらぎやすい」など……オトナ女子世代のみなさまは、不調を感じる方が多いのではないでしょうか?
季節の変わり目は、身体のメンテナンスを重点的に行うことが大切です。夏のダメージ回復と冬に備えたケアをすることで、ツラい時期を快適に乗り切れます。
そこで今回は、国際中医師・漢方薬剤師として活躍されている大久保愛先生に「季節の変わり目の体調ケア」について教えていただきました。
季節の変わり目の体調ケアが重要な理由
季節の変わり目に効果的な日常ケア
季節の変わり目に取り入れたいインナーケア成分
東洋医学では、9月は身体のメンテナンスに重要な時期だと考えられています。季節の変わり目で体調を崩さないように、しっかり体調を整えることが大切です。
東洋医学では秋分の日を堺に「陰陽」が入れ替わり、季節が大きく変わると考えています。
秋分の日の前までは「陽」の季節、秋分の日以降は「陰」の季節です。
秋分の日を迎える前、日本には秋雨前線が停滞して自律神経が乱れやすくなります。そのため、9月前半は自律神経のケアをしておくことが大切です。
秋分の日がすぎると本格的な秋に入り、肌の乾燥が始まります。自律神経は落ち着きやすくなるので、9月の後半からは肌の保湿ケアを徹底していくとよいでしょう。
1年の中でも、9月はとくにしっかりメンテナンスしておいた方がいい時期です。
夏のダメージを残したまま冬に突入すると、寒さがやわらぐ4月くらいまでは苦しい思いをすることになります。冬の疲れを残したまま梅雨〜夏に突入すると、気圧の変動や猛暑でさらにひどい目にあうでしょう。
9月に心身をしっかりとケアしておくことで、秋〜春を快適に過ごせるようになります。
10月は、1年の中で最も季節的な変動が少ない月です。
紫外線や気圧、寒暖差などの影響をトータルして比較すると、最も過ごしやすい時期といえます。
9月のメンテナンスを徹底しておくことで、快適な10月をしっかり楽しめるでしょう。10月を楽しく過ごしてメンタルの調子も整えたら、11月からは厳しい冬の季節が本格的にスタートしていきます。
9月はまだまだ猛暑が続き、夏の疲れを引きずりやすい時期です。低気圧の影響で自律神経も乱れやすいので、日常のケアで少しずつ身体を整えておきましょう。
9月に入ると真夏よりは涼しくなるので、つい水分摂取を忘れてしまうことが増えますよね。
しかし9月の残暑でも発汗するので、夏と同じように水分やミネラルを摂ることが大切です。
脱水状態になると腸内環境が荒れて便秘になったり、新陳代謝が落ちて肌トラブルが起こりやすくなったり、さまざまな不調が起こるようになります。足がつりやすくなるのも、ミネラル不足による電解質の乱れやホルモンバランスの乱れが原因です。
夏の終りを感じるときでも、忘れずに水分やミネラルの摂取を心がけましょう。朝起きてコップ1杯、食事前にコップ1杯、食事中にコップ1杯など……水を飲むタイミングを決めて、1日2リットルを目標に水分摂取してみてください。
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気温が涼しくなってきたら、週2〜3回くらいの有酸素運動を取り入れましょう。
有酸素運動といっても、ウォーキングや踏み台昇降運動など簡単なものでOK。駅の階段を使う、ひと駅歩くなど、ちょっとした運動を無理のない程度に始めましょう。
軽い運動をすると腸内の「酪酸菌」が増えて、蠕動運動が活発になります。「酪酸菌」は健康長寿なシニアに多いといわれているため、元気に長生きするためにも育んでおきたい腸内細菌です。
東洋医学では、秋は腸が弱くなりやすい時期だと考えられています。便秘にもなりやすい時期なので、身体を動かす習慣を取り入れて腸のメンテナンスに役立ててみてください。
夏にダメージを受けた細胞は、「オートファジー」を活性化することで修復を促せます。
「オートファジー」とは古くなった細胞を回収・分解して、新しい細胞にリサイクルする働きのこと。加齢によって衰える傾向にありますが、生活の工夫によって活性化させることが可能です。
▼オートファジーを活性化する方法
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カロリー制限といっても難しく考えず、毎回の食事を「腹八分目」程度に抑えるのを目標にしてみてください。糖質や動物性脂肪を控え、野菜を中心にバランスよく栄養を摂りましょう。
筋肉を鍛えるのも、キツい筋トレをする必要はありません。姿勢を正す、深い呼吸をする、足を閉じて座るなど……ちょっとした活動の積み重ねで筋肉が鍛えられ、オートファジーの活性化に繋がります。
有酸素運動についても同様で、無理して走ったり泳いだりしなくても大丈夫。軽い散歩や自宅でできるエクササイズなど、楽しくできることを継続していくのがおすすめです。
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オトナ女子なら、インナーケアで効率よく体調を整えることも大切。季節の変わり目の体調を効果的な成分でしっかりケアして、身体の内側から元気と美しさを高めていきましょう!
夏は紫外線やストレスなどの影響で、身体の中に活性酸素が多くなる傾向にあります。
そのため、夏のダメージをケアするためには抗酸化力の強い成分を摂るのがおすすめです。抗酸化力を高めることで、活性酸素の抑制やダメージの修復・再生を促す効果が期待できます。
▼抗酸化力が期待できる成分
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大久保愛先生のおすすめは、脂溶性の「ビタミンCパルミテート」です。脂溶性なのでビタミンCの血中濃度を保ちやすく、1日2回摂るだけで抗酸化力を高められます。
また、抗酸化力の強い成分として「レスベラトロール」「催芽ブドウ種子抽出物」などがあるそうです。これらの成分は抗酸化力がとても強いといわれており、酸化ストレスをケアする効果が期待できます。
冬は「腎」の働きが弱るといわれているので、「腎」をサポートするような栄養を摂るのがおすすめです。
▼「腎」の働きを補う成分
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「腎」とは腎臓+副腎のこと。
腎臓は血液を濾過して尿を作り、老廃物を排泄する働きがあります。副腎は腎臓の上にあり、生きるために必要なホルモンを分泌してくれる小さな臓器です。
「腎」の働きが弱くなると、老化につながるといわれています。オトナ女子のエイジングケアには「プラセンタ」を摂るとよいでしょう。
また、冬は日照時間が短くなってホルモン分泌に関わる「ビタミンD」の分泌が少なくなります。そのため、食品やサプリメントで「ビタミンD」を補うのもおすすめです。
夏のダメージで疲れた身体には、細胞活性化を促す成分を摂るのもおすすめです。
▼細胞活性化を促す成分
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細胞の中にある「ミトコンドリア」の働きが活性化すると、エネルギー産生が行われて元気がみなぎります。「腎」の働きを補う効果も期待できるので、夏のダメージをケアしながら冬に備えられる成分です。
細胞を活性化させることで疲れやすい身体をケアし、若々しさをサポートする効果が期待できます。オトナ女子のエイジングケアにも効果的な成分なので、継続的に取り入れるとよいですね。
夏から秋に変わる9月は、身体のメンテナンスのためにとても重要な時期です。
夏のダメージを回復させ、冬に備えた準備を始めてみてください。食事+運動で無理なく身体を整えたら、インナーケアで効率よく栄養を補うのがおすすめです。
運動や栄養で細胞を活性化させると、エネルギーが湧いてきて夏の気だるさが改善されます。肌の若々しさにもつながるので、ぜひ今回お伝えした体調ケアを試してみてください!
9月は陰陽が入れ替わる時期なので体調が崩れやすい
食事+運動で細胞の活性化を促す
インナーケアは抗酸化・補腎・細胞活性化の栄養成分を補給する
疲れやすくなってきた、いつも身体がだるいと感じる方へ
若いころと比べると、年齢を重ねるごとに、少しの生活習慣の乱れで疲れを感じやすくなってきます。
健康な身体や肌を保つためには、バランスの取れた食生活や適度な運動、質の良い睡眠が非常に重要です。
しかしながら、忙しい日々の中でどれも完璧にこなすことは難しいはず。そんな時に、考えたいのが、サプリメントで不足している栄養を補うことです。
いつまでも元気で美しくいたい、そうお考えの方はぜひこの機会に検討してみましょう。