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「ほうれい線や二重顎が戻らない」「顔がブルドッグのようになってしまった……」など、フェイスラインのたるみに悩んでいるのではないでしょうか。
フェイスラインのたるみは問題が根深く、スキンケアだけではなかなか改善できません。たるんでしまった原因を突き止めて、適切に対処することが大切です。
そこで今回は、フェイスラインのたるみの原因と見分け方、対策・改善方法などをご紹介します。すっきりとした若々しい印象を保ちたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
フェイスラインのたるみの原因は一つではありません。効率的にたるみの改善を目指すには、たるみの原因を見極めて、正しいアプローチを行う必要があります。
代表的なたるみの原因は、以下の通りです。
例えば、適切な保湿ケアができていなかったり、紫外線によるダメージを受けたりすると、肌にハリや弾力をもたらすコラーゲンやエラスチン、潤いをもたらすヒアルロン酸などを作り出す線維芽細胞の働きが低下します。すると、真皮が表皮を支える力が弱まるため、ハリを維持できなくなり、フェイスラインや顔全体にたるみが起きてしまいやすいです。
また紫外線によるダメージは、表情筋の土台である筋膜にもダメージを与えます。筋膜がゆるむと、表情筋の上にある脂肪層や肌を支えられなくなるので、たるみが起きやすいです。生活習慣の乱れや栄養不足なども、筋膜のゆるみにつながります。
加えて、スマートフォンを見るときに下向きで見る癖がある方は、フェイスラインを支えている筋肉が重力で下方に引っ張られやすいです。すると筋膜もゆるんでしまうため、たるみが現れやすくなります。
ここからは、フェイスラインのたるみの原因別に見分け方をご紹介します。参考にしてご自身のたるみの原因を見つけましょう。
頬の高いところを親指と人さし指でつまみ、パッと離してみてください。
つまんだところがすぐに戻らず、生クリームの角が立つように残ってしまう場合は、表皮、真皮のたるみが原因です。老化によって「コラーゲン」「エラスチン」が不足し、肌の引き締めやハリ感が不足しています。
つまんだところがすぐに戻るのであれば、表皮の引き締まりは保てています。これからも保湿や紫外線対策を徹底し、「コラーゲン」「エラスチン」の働きを守りましょう。
30代後半くらいからほうれい線が目立ってくるのは、筋肉の表面にある筋膜のゆるみが原因です。
筋膜とは、筋肉やその他の組織を包んでいる膜のことです。表情筋の土台となるSMAS筋膜は、皮下の脂肪層と表情筋をつなぐ役割を持っています。保湿ケアや紫外線対策が十分にできていない方や、スマートフォンを下向きで使用している方、食事をする際に十分にかめていない方、無表情で過ごす時間が長い方は、SMAS筋膜がゆるみやすいです。その結果、正しい位置に筋肉やその上の脂肪を維持できないので、顔全体にたるみが起きてしまいます。
筋膜がゆるむとほうれい線のところに肉が乗り、口角の横も垂れ下がってブルドッグのようなフェイスラインになります。筋膜のゆるみが強い人は、美容皮膚科による治療を検討してみても良いでしょう。
40代に入ると、筋膜のゆるみに加えて、前述した表皮のたるみが進行してしまいやすいです。これは更年期に差し掛かる40代後半頃から、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」の分泌が少なくなることが関係しています。
エストロゲンは女性らしい丸みのある体を作るホルモンですが、線維芽細胞の働きを活発にする作用も持っています。エストロゲンが減少して線維芽細胞の働きが弱まると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が十分に生成されなくなるので、表皮がたるみやすいです。筋膜も表皮もたるむと、ほうれい線の上にはさらに脂肪が乗りやすくなるため、ほうれい線が目立って一気に老けた印象になってしまいます。
50代に入ると、筋膜のゆるみや表皮のたるみに加えて、後述する脂肪組織の減少や骨の萎縮も起こりやすいです。その結果、たるみがさらに悪化してほうれい線の上に皮膚が乗り、ほうれい線がより目立ってしまうでしょう。
目頭から頬骨の中心にかけて「ゴルゴライン」という線が入るのは、脂肪などの皮下組織の減少が原因で起こるたるみです。
40〜50代になると、顔の脂肪がなくなっていきます。顔全体の脂肪がなくなるとハリ感がなくなるので、全体的にたるんだ印象になるのです。
顔の皮下組織が少ない人は、ゴルゴラインが出やすい傾向にあります。また、頬上がコケているのに下側のボリュームが残っていると、フェイスラインが垂れ下がった印象に見えます。
加齢によっておでこの丸さがなくなり、眉のラインがぽっこり目立ち始めた場合は、骨の萎縮が起こっているかもしれません。
40〜50代を過ぎると、骨も少しずつ削れてしまいます。おでこの丸みは最も顕著に出ますが、頬骨や顎なども削れてたるみにつながる部分です。
おでこの骨のボリュームがなくなると、全体的にたるみが起こって疲れた印象になります。眉が下がり、まぶたが重くなり、目元が老けた印象に見えてしまうのも特徴です。
先ほども少し触れましたが、たるみの原因は年代によっても変わってきます。
年代別のたるみの主な原因は、以下の通りです。
年代 | 原因 |
---|---|
20代 | 噛み癖 姿勢の悪さ むくみ |
30代 | 表皮のたるみ |
40代 | 筋膜のゆるみ 筋力の低下 |
50・60代 | 脂肪組織の減少 骨の萎縮 |
「たるみ=加齢が原因」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、噛み癖が悪かったり、姿勢が悪かったりすると、20代からたるみが目立つ方もいます。年齢を重ねるごとにたるみの原因はどんどん増えていくので、効果的に改善するには、考えられる原因に正しくアプローチすることが大切です。
フェイスラインのたるみは、ホームケアを徹底することで対策できます。筋膜ゆるみや骨の萎縮など、スキンケアで対処できない場合は美容皮膚科での治療を検討するのも一つの手です。
スキンケアでは難しい段階のたるみだとしても、基本的な保湿ケアはきちんと行いましょう。
筋膜のゆるみや骨の萎縮が原因のたるみは、スキンケアだけでカバーできません。しかし、スキンケアで改善できないからといって、何しなくていいわけではないのです。
表皮、真皮を良い状態にしておけば、表面からのタイトニング効果で、深部が原因のたるみもカバーして、たるみの少ない印象に見せられます。スキンケアだけでも表皮〜真皮は整えられるので、できるだけ潤いのある状態を保ちましょう。
「なぜたるみケアなのに日焼け対策?」と感じた人も多いのではないでしょうか?
紫外線には「UVA」「UVB」の2種類があり、波長の長い「UVA」は肌の奥深くまで入ってDNAを破壊します。すると「コラーゲン」「エラスチン」がつくれなくなるので、しわやたるみを起こしてしまうのです。
紫外線による老化を「光老化」といい、シミ以外にもさまざまなトラブルを引き起こします。「UVA」は1年中降り注いでいる紫外線なので、夏以外の季節も必ず日焼け止めを使うようにしてください。
表皮のたるみが気になる方は、たるみに効果が期待できるスキンケアコスメを使いましょう。
スキンケアコスメの中には、保湿成分が高いものや、肌のハリ・弾力の改善をサポートするもの、肌の引き締めをサポートするものなどがあります。このような若々しい肌をサポートするスキンケアコスメを毎日のスキンケアに取り入れることで、もたつきのないすっきりとしたフェイスラインが目指せるでしょう。
FRACORAの「フェイスライン原液 DDSリフト」は、引き締めホルモンと呼ばれる「アディポネクチン」に着目したスキンケアコスメです。コラーゲンやエラスチンの働きをサポートする「ターゲットDDSペプチド」を配合しているため、肌を引き締めるのと同時に、弾力を与える効果が期待できます。
また「SHINPI 美容液」は、高保湿成分の「ナールスゲン」と弾力を高める効果が期待できる「サイタイ環細胞培養エキス」を配合した美容液です。各層から肌をしっかり持ち上げることで、たるみの改善が見込めます。
フェイスラインのたるみには、美顔器の使用もおすすめです。
「RF(ラジオ波)」を導入した美顔器を使えば、たるんだ皮膚を引き締められます。皮膚の表面に50〜60度の熱を入れて、温めながら引き締めていくイメージです。
たとえ肉や脂肪が垂れ下がっていても、皮膚が引き締まれば多少はたるみ改善になります。家庭用美顔器でもしっかり熱が入るので、ぜひホームケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。
フェイスラインのたるみを改善するには、セルフマッサージも取り入れてみましょう。無表情で過ごす時間が長く、表情筋の筋肉が凝り固まっている方は、特にマッサージがおすすめです。また、むくみが気になる方もマッサージを習慣にすると、たるみ改善に効果が期待できます。
マッサージをする際は、摩擦を与え過ぎないようにすることが大切です。過度の摩擦を与えてしまうと、肌のたるみが悪化して逆効果になってしまいます。摩擦を軽減するために、クリームやオイルを塗ってマッサージするようにしましょう。
フェイスライン全体の筋肉にアプローチするには、以下のマッサージが効果的です。
また以下のマッサージはコリをほぐすのと同時にリンパの流れを促せるので、よりフェイスラインがすっきりとする効果が期待できます。
フェイスラインのたるみは、スキンケアだけで改善するのが難しいケースも多くあります。
どうしても改善するのが難しい場合は、美容皮膚科に相談するのも良いでしょう。美容皮膚科では「ハイフ」「ヒアルロン酸注射」など、メスを入れない方法でたるみを治療してくれます。
糸リフトなら、肌を切らずに肌を引き上げることが可能です。「RF(ラジオ波)」を使った美容も、家庭用美顔器より高温の出力設定で、より高い効果が期待できます。
美容皮膚科は美容整形とは異なり、手術で劇的な変化を起こすものではありません。老化のスピードを緩めたり、たるみを改善したり、少しずつ治療していくことで若々しさを長く維持できます。
フェイスラインのたるみは「筋膜のゆるみ」「脂肪の減少」「骨の萎縮」など、さまざまな原因によって引き起こされます。
ホームケアだけでは難しい場合もありますが、早い段階から手入れを始めれば老化スピードを遅らせることは可能です。
今まで「医療」という選択肢がなかった人は、この機会に美容皮膚科での治療も視野に入れてみるのも良いでしょう。