オンラインイベント

たるみはスキンケアで改善できる? 美容皮膚科医がおすすめ美容成分を紹介

公開日:2021.10.31
更新日:2025.03.07
 

頬やあごなどフェイスラインや顔全体が垂れ下がってしまうたるみは、老けた印象になりやすいので、「たるみに効果的なスキンケアが知りたい」「どんな成分を使えばいいの?」などと、日々のケアに多くの関心が寄せられます。

顔のたるみを改善するためには、たるみに効果的なスキンケア成分を選ぶことが大切です。コラーゲンやエラスチンなどは20代後半からどんどん減少していくので、できるだけ早い段階から肌のハリを保ち、老化スピードをゆるやかにしましょう。

そこで今回は、たるみ改善に効果的なスキンケア成分について解説します。

顔たるみに効果的なスキンケア成分

顔のたるみは、紫外線や乾燥などさまざまな原因によって起こります。たるみを改善するためには、日頃からスキンケアを徹底してハリのある状態に整えておくことが大切です。スキンケア用品を選ぶ際は、ここでご紹介したような成分が含まれるものを選びましょう。

レチノイド(ビタミンA類)

レチノイド(ビタミンA類)は、「光老化」の軽減効果が科学的に証明されている成分の一つで、皮膚科領域では長年の研究・治療効果の実績があります。

「光老化」とは、紫外線ダメージによる老化のこと。レチノイドをデイリーケアに取り入れることで「光老化」を遅らせ、減少した「コラーゲン」「エラスチン」を増やす効果が期待できます。

レチノイドが作用するのは表皮と真皮なので、肌表面のハリ感アップに有効です。日頃から紫外線対策を徹底しつつ、レチノイド配合のスキンケアを試してみてください。レチノイドには、医薬品としてドクターの処方が必要になる「トレチノイン(レチノイン酸)」という種類があります。市販の化粧品には、「レチノール」「レチナール」などの成分としてドラッグストアコスメにも配合されています。

ただし、もともとビタミンA類が不足している肌に使うと、赤みや皮むけなどの「A反応」が起こることがあるので注意が必要です。「A反応」はレチノイドを継続することで収まります。また、塗る量や頻度を調整することでも過剰なA反応は抑えることができます。使用に関して気になる場合や不安なときは美容皮膚科に相談しましょう。

ナイアシンアミド

「ナイアシンアミド」は、肌のハリ感アップが期待できる成分です。「レチノイド(ビタミンA類)」と同じように、「コラーゲン」「エラスチン」の増量作用があります。肌のバリア機能改善や、しわ、くすみの改善効果も期待できるところが魅力です。

ただしスキンケア用品に使われた歴史が浅く、どれくらいの症状の人にどれくらいの濃度が効果があるのかや、効果期間などは明らかになっておらず、今後の研究報告が期待される成分といえます。

「ナイアシンアミド」は、市販の化粧品やプチプラコスメにも配合されています。「ナイアシン」「ニコチン酸アミド」「ニコチン酸」など、いくつか表記があるので成分を確認してみましょう。

スキンケアでたるみを劇的に改善するのは難しいですが、たるみの原因となるものを防いだり、肌のハリをアップさせたりるような成分を取り入れることで生き生きとした印象を保つことが可能です。毎日のお手入れで自分の肌の変化をチェックしながら、ゆっくりと肌の状態を見守っていくことからスタートしてみましょう。

アディポネクチン

「アディポネクチン」は、脂肪の分解や燃焼、筋力増強を促す成分です。引き締めホルモンや痩せホルモン、長寿ホルモンなどとも呼ばれます。肌のハリを保つコラーゲンやヒアルロン酸の産生を促すので、引き締め効果に加えて肌の弾力アップも期待できます。

塗るだけでももちろん効果は期待できますが、表情筋のトレーニングを一緒に行えば、たるんだ肌を筋肉で支えてリフトアップすることも可能です。頬や口元、あごまわりを積極的に動かして、肌の土台を作りましょう。

FRACORAでは、アディポネクチンを配合した「フェイスライン原液 DDS リフト」を販売しています。もたつきやすい肌をきゅっと引き締める「バチルス/ダイズ発酵エキス」も含んでいるので、Wのアプローチで顔がすっきりとした印象になるでしょう。

ヒト幹細胞

ヒト幹細胞とは、まったく同じ能力を持つ細胞に分裂する「自己複製能」と自己以外の細胞を作り出す「分化能」を持つ細胞のことです。主に再生医療の分野で研究が進んでいますが、美容医療やコスメ、スキンケア分野でも活用されています。中でもヒト幹細胞培養液には、成長因子や増殖因子などの成分が含まれており、顔に塗るとコラーゲンやエラスチンなどの産生を促します。

さらに肌のターンオーバーをサポートするため、肌のごわつきやくすみ、しみの改善も期待できるでしょう。

FRACORAでは、ヒト幹細胞培養エキスを配合した「ディープ コラーゲン ヒトカン原液」を販売しています。成分の抽出を水ではなく加水分解コラーゲンエキスにしているので、高濃度の原液に仕上がっています。年齢に負けないぷるんと弾力のある肌を目指したい方におすすめです。

PRP(プレートリッチプラズマ)

再生医療の分野では「PRP(プレートリッチプラズマ)」という成分も使用されます。「PRP(プレートリッチプラズマ)」とは、血小板が多く含まれている血液の成分です。「プレート」とは血小板のことで、血小板には成長因子を作り出す働きがあります。自分の血液から抽出するので、異物反応や感染症の心配がほとんどありません。

「PRP」を注射すると「コラーゲン」や「皮下組織」が増加するので、肌のハリ感アップに効果的です。効果に個人差はありますが、なめらかで自然な仕上がりが期待できます。ヒト幹細胞同様、再生医療分野の技術を美容分野に転用する動きは今後も目が離せません。

スキンケアで物足りないときは美容皮膚科へ

肌のたるみは表皮だけでなく、筋膜のゆるみや骨の萎縮によって起こる場合もあります。スキンケアだけで物足りないときは、美容皮膚科で治療を受けるのもおすすめです。

美容皮膚科・皮膚科・美容整形の違い

「美容皮膚科」は、美しい肌やボディラインといった審美性を追求するために施術を行います。病気を治すのが目的の「皮膚科」とは異なり、美容医療は自由診療なので基本的に保険適用外です。ただし内容によっては保険適用になるケースもあるので、事前によく確認してみてください。

また「美容整形」との違いは、メスを使うような外科手術を行わないことです。「皮膚科」領域の治療になるので、レーザーや注射などを使いながら身体に負担の少ない治療を行います。

「美容整形」が劇的な変化を起こすのに対し、「美容皮膚科」は徐々に美しくなっていく治療が多いです。肌のたるみに対しても老化スピードを緩めながら、少しずつ理想へ近付けていくのが基本的な考え方といえます。

美容皮膚科でできること

しわ・たるみの施術としては「ハイフ」「ヒアルロン酸注射」などが有名です。メスを入れないフェイスリフトとして、溶ける糸(スレッドリフト)の補助によるたるみ引き上げ治療も効果的です。

また、内服薬・外用薬の処方やドクターズコスメの提案なども受けられます。しみ除去や毛穴の開き治療、医療レーザー脱毛などを行うことも可能です。その他、多汗症やわきがの治療、AGA相談ができるところもあります。診療内容はクリニックによって異なるので、各院のホームページを確認してみてください。

美容皮膚科に行くタイミング

美しさへの考え方は人それぞれなので、老化を自然なものとして受け入れている方は、美容医療を利用する必要はありません。

ただし大掛かりな変化をもたらす治療ではなく、エイジングを遅らせるメンテナンスとして興味があれば美容医療にチャレンジするのも選択肢の一つです。「絶対にたるみたくない!」「早めに対応したい!」という方は、できるだけ早い段階で一度医師に相談してみましょう。エイジングの症状が進行していると美容皮膚科施術では改善が難しく、場合によっては美容外科での大掛かりな手術が必要になります。

毎日のスキンケアでたるみの原因となる光老化に対処したい方やハリ感をアップさせたい方は、本記事でご紹介したようなスキンケア成分を取り入れることもメンテナンスとしては有効です。

たるみはスキンケアで改善できる! 物足りないときは美容医療も活用しよう

紫外線による光老化には「レチノイド(ビタミンA類)」が配合されたスキンケアが効果的です。コラーゲンやエラスチンを増やす効果が期待でき、肌のハリ感を高めてたるみを改善します。また、新しいスキンケア成分として注目されているのが「ナイアシンアミド」です。「レチノイド(ビタミンA類)」よりは歴史が浅いものの、しわやたるみの改善が期待できます。

表情筋のトレーニング効果を高めたい方は「アディポネクチン」もおすすめです。コラーゲンやエラスチンの産生だけでなく、筋力アップの効果も期待できます。再生医療の先端技術を応用した「ヒト幹細胞」のスキンケア用品も増えています。

またスキンケアでどうしても物足りない場合は、美容皮膚科の治療を受けるのもよいでしょう。メスを使わないので負担が少なく効果的な治療ができるので、日々のお手入れと併せて検討してみてください。

Facebook X Instagram LINE