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「私、汗臭いかも!?」「汗のにおいが変わった気がする」など、オトナ女子世代になると「オトナの汗臭」が気になりますよね。
エアコンが効いた部屋から出ると、ベタベタの不快な汗をかいてしまうのではないでしょうか? 汗をかくのが怖くて、なかなか活動的になれないオトナ女子も多いようです。
そこで今回の記事では、オトナ女子におすすめの発汗対策について解説します。汗をかくメカニズムから対処法まで簡単にお伝えするので、ぜひチェックしてみてください。
汗には「サラサラ汗」と「ベタベタ汗」の2種類があります。まずは汗が出るメカニズムを知識として取り入れ、オトナの汗臭対策に生かしましょう。
私たちの体には汗腺が2種類あります。まずは2種類の汗腺の主な働きの違いをチェックしてみましょう!
運動したときやお風呂に入ったときは、サラサラとしたにおいのない汗が出てきます。
そんなサラサラ汗は、皮膚表面の「エクリン腺」から出てくるものがメインです。汗腺から出てくるときにミネラルなどの余分なものがろ過されるため、成分としてはほとんどクリーンなお水に近い状態です。
このためにおいが少なく、拭き取れば肌にベタつきが残りません。「エクリン腺」から出てくるサラサラ汗は「良い汗」だと思ってください。
緊張したときなどに出る汗は、においを感じるベタベタ汗です。これは毛穴の中にある「アポクリン腺」から出ている汗です。
「アポクリン腺」は脇やデリケートゾーン、手のひらや足の裏に多くあります。緊張したときやストレスを感じたとき、冷や汗をかくときなどに出てくるのが特徴です。
「アポクリン腺」から出てくる汗はろ過が追いつかず、ミネラルやタンパクなどが汗に混ざっています。そのような成分は本来排出したくないものなので、汗臭だけでなく疲労感や倦怠感にもつながってしまうのです。
「アポクリン腺」から出てくるベタベタ汗は、オトナの汗臭や疲れにつながる「悪い汗」と思っておきましょう。
年齢を重ねて、「以前よりも汗がベタつくようになった」と感じている方もいるかもしれません。実は肌と同じように汗腺も老化することが分かっており、ベタベタ汗は汗腺の老化が原因である可能性も高いです。
汗がベタベタするかどうかは、汗に含まれる塩分濃度も影響します。エクリン腺から出る汗は、約99%が水分といわれており、残りのほとんどは塩分です。
汗腺で作られた汗に含まれる塩分は、肌の表面に達するまでに再吸収されるため、汗腺が正常に働いていれば、汗に含まれる塩分濃度が低くなります。しかし汗腺が老化すると、汗に含まれる塩分を十分に再吸収できません。すると、塩分濃度が高いまま汗が肌に到達してしまうので、ベタベタした汗になってしまいます。
「アポクリン腺」からのベタベタとした汗は、オトナの汗臭につながってしまいます。更年期世代のオトナ女子にとって、自分でも気になってしまう嫌なにおいの原因の一つなのです。
さらにオトナの汗臭は、汗腺に備わっている「ろ過機能」が適切に働かない場合も原因につながっています。
本来なら汗が出る前にろ過機能が働き、体に必要なミネラルやタンパクを再吸収します。そして汗になるのは、ほぼクリーンなお水だけというのが正常な状態です。
しかし運動不足などで、普段から汗腺を使っていないと汗腺でのろ過機能が間に合いません。また熱中症でどんどん発汗してろ過機能が間に合わないときも、ベタベタとした汗が出やすくなります。
暑すぎる夏のせいで、夏になってもエアコンの効いた部屋で過ごし、ほとんど汗をかかずに過ごしていることが多いのではないでしょうか?
実はにおい対策には全く汗をかかないことは逆効果。普段から汗をかいていない方は、汗腺のろ過機能がうまく働かない場合があります。
たまに外出して汗をかくと、ベタベタとした不快な汗が出てきて、オトナの汗臭さを感じたりしていませんか?
オトナ女子は、更年期のホルモンバランスの乱れによって、大量の発汗をしてしまうこともあります。
本来はホルモンによってコントロールされていた自律神経が乱れ、体温調節機能が暴走して汗をかいてしまうのです。ホットフラッシュでの発汗は顔から首にかけて主に汗が出ます。
オトナ女子のホットフラッシュでも、普段から適度に発汗していると汗腺のろ過機能が働いていればオトナの汗臭は少なくなります。
しかし普段から汗をかいていない人は、ホットフラッシュの汗もスムーズに出にくくて熱がこもった不快感につながったり、発汗できても余計にオトナの汗臭がにおってしまうかもしれません。
ベタベタ汗を放置すると、どのようなリスクがあるのでしょうか。
ベタベタした汗は、サラッとした汗と比べると嫌なにおいを発してしまいやすいです。放置すると雑菌が繁殖し、どんどんにおいが強くなってしまうため、周囲の方を不快な気分にさせてしまう可能性があります。においは他人から指摘しにくいので、知らず知らずのうちに、周囲の方を嫌な気分にさせているかもしれません。
またベタベタした汗は、サラッとした汗よりも蒸発しにくい傾向にあります。汗をかくのは、汗が蒸発する際の気化熱によって、体温を下げるためです。ベタベタした汗の場合、蒸発しにくいため、気化熱による体温調節がうまくいかなくなります。その結果、熱中症になるリスクも高くなってしまうでしょう。
汗腺のろ過機能をトレーニングすれば、サラサラの「良い汗」が出やすくなります。
同じ汗をかいていても、汗の質を変えればオトナの汗臭は気にならないのです。タオルで拭いた後もベタつきが残らないので、サラッとしていると汗をかくのが不快ではなくなります。
汗をかきやすい季節は小まめに水分補給をして、体液の巡りを良くしておきましょう。
水分不足や脱水状態になると、体はお水をため込むために発汗や排泄を抑制します。すると体内に老廃物がたまり、においのもとやむくみの原因になってしまうのです。
しかしお水がどんどん入ってくれば、細胞は安心して老廃物を排出できます。
汗腺を鍛えるためには、どんどん発汗してろ過機能を働かせることが大切です。サラサラの「良い汗」をかきやすくするように、小まめな水分補給で脱水を防ぎましょう。
毎日少しずつ体を動かして、発汗することに慣れましょう。
適度な運動をするのがベストですが、気温が高すぎるときは無理をしなくて大丈夫です。家事をするときに体を大きく動かしたり、家の中で軽いエクササイズをするだけでも、夏ならじんわりと発汗しますよね。
外に出るなら、外気温が29〜30度くらいになっているときを狙って体を動かしましょう。早朝に10分くらい散歩をしてみたり、庭の手入れをしてみたりするだけでも、じんわりと汗をかくはずです。
1回に長時間の運動をするよりも、1日の中で小まめに体を動かす方がトレーニング効果は高まります。Fitbitの「スタンド」機能なども上手に使いながら、小まめに体を動かして汗をかくことを習慣化してみてください。
お風呂に入って汗をかくことも、汗腺のトレーニングになります。
外気温が高すぎて危険なときは、お風呂でじっくりと汗をかくのがおすすめです。運動が苦手な方でも、お風呂に入れば簡単にオトナの汗臭をケアできます。
また、お風呂で温まった体に冷たいシャワーを当てて、簡易的な温冷浴をするのも効果的な方法です。冷たいシャワーが苦手なら、まずは30度くらいのぬるま湯を足や手などに当てるだけでも、血管の収縮が起こり自律神経のバランスが整いやすくなります。
更年期の症状が気になるオトナ女子は、首まわりに寒暖差シャワーを当ててみてください。自律神経が整い、ホットフラッシュやのぼせによる発汗を抑えやすくなります。
汗を止めるロールオンタイプの制汗剤は、部分的に使うのがおすすめです。
汗が気になるからといって、全身に塗って発汗を必要以上に抑えるのはおすすめできません。汗による体温調節ができなくなり、熱中症のリスクが高まります。おすすめの部位はオトナの汗臭が出やすい脇です。
「汗臭が気になるから……」と外に出られなかったり、運動を控えたりしているのであれば、むしろ積極的に使うことをおすすめします。部分的でもオトナの汗臭は抑えられるので、汗をかくのが怖くなくなるはずです。
背中や胸元はサラサラ汗をかきやすい部分なので、汗を止めないようにしましょう。ベタベタ汗が出る「アポクリン腺」は脇や手足に多いので、オトナの汗臭がどこから出ているのかチェックしてみてください。
ホットフラッシュが気になるオトナ女子なら「プラセンタ」を取り入れるのも効果的です。
「プラセンタ」はホルモンバランスや、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。継続して使用することでバランスが整い、ホットフラッシュやのぼせなどの不快な発汗を抑えられるでしょう。
また、皮脂のバランスを整える効果も期待できます。肌のベタつきが気になるときにも、「プラセンタ」のサプリメントやコスメを使うのがおすすめです。
「プラセンタ」は即効性を感じる方もいれば、実感するまでに少し時間がかかる方もいらっしゃいます。健康と美容に良い成分なので、継続して使ってみると良いでしょう。
オトナの汗臭が気になるときは、できるだけ汗をかかないようにしたいものです。
しかし本来なら、汗をかくのは代謝維持のために非常に大切なことです。たっぷりと水を飲んで汗をかけば、体の巡りが良くなり健康や美容に多くのメリットをもたらします。
これからは少しずつ体を動かし、汗腺のろ過機能を鍛えてサラサラの「良い汗」をかけるようにしましょう。デオドラントアイテムやサプリメントなども上手に取り入れながら、サラっと心地よい夏をお過ごしください!