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美容に効果的とされる成分にはさまざまなものがありますが、高い保湿力を持つことで注目されているのが「プロテオグリカン」という成分です。プロテオグリカンは、どのようにすれば摂取できるのでしょうか。
本記事ではプロテオグリカンの基本的な特徴や、美肌づくりに役立つ効果、さらに効率的な摂取方法について詳しくご紹介します。
プロテオグリカンは単体で摂取しても効果が期待できますが、他の栄養素と併せて摂取することで、より高い効果が期待できます。一緒に摂取すると効果的な栄養素もご紹介するので、乾燥やハリ不足を感じさせない若々しい美肌を手に入れたい方はぜひ参考にしてみてください。
プロテオグリカンは、真皮に存在する糖タンパク質の一種で、軟骨を構成する主成分の一つです。軟骨を構成する成分のうち、70%程度は水分で、その他の30%はプロテオグリカンやヒアルロン酸がほとんどを占めています。なお、プロテオは「タンパク質」、グリカンは「多糖類」という意味です。
プロテオグリカンは保水性が高く、水をたっぷり含んでいます。軟骨が衝撃を受けるとプロテオグリカンから水分が染み出し、その水分によって軟骨が潤うため、衝撃を和らげることが可能です。プロテオグリカンは軟骨だけでなく、皮膚を含めた体内のさまざまな箇所に存在しています。
高い保水性を生かし、健康効果だけでなく美容効果も期待できるプロテオグリカンですが、かつては抽出が難しいとされていました。しかし近年研究が進み、サケの頭からプロテオグリカンを抽出できるようになったことで、プロテオグリカンを配合したサプリメントやドリンク、スキンケアコスメなどが登場するようになっています。
グルコサミンはカニやエビなどの甲殻類に多く含まれており、プロテオグリカンはサケの鼻軟骨や牛・鶏・魚の軟骨などに多く含まれている成分です。いずれも軟骨に関係している重要な成分ですが、グルコサミンとプロテオグリカンには、作用の仕方に違いがあります。
グルコサミンは、プロテオグリカンやヒアルロン酸、コンドロイチンなどの合成に欠かせない成分です。体内で自然に生成され、軟骨に必要な成分を作り出します。一方、プロテオグリカンは、グルコサミンによって作り出される成分の一つです。グルコサミンがなければ、プロテオグリカンやその他の軟骨の主成分を作り出すことはできません。
ヒアルロン酸もプロテオグリカンも保水力に優れた成分であるため、混同してしまいがちですが、プロテオグリカンは糖タンパク質の一つであるのに対し、ヒアルロン酸はムコ多糖類の一つです。
ヒアルロン酸は、肌の水分を蓄えるとともに弾力を高める役割を担いますが、プロテオグリカンはヒアルロン酸よりも保水力に優れ、コラーゲンやヒアルロン酸の産生を促進する役割を持つという研究結果も出ています。
肌に効果的な美容成分として有名なプラセンタですが、実は動物の胎盤から抽出した成分のことを指します。しみやしわを予防したり、抗酸化作用で肌の老化を防止したりする効果が期待できる成分です。
そのため保水力に優れ、コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートするプロテオグリカンとは、そもそも役割が異なります。
プラセンタについては、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
プラセンタとは?期待できる効果や取り入れ方・副作用をわかりやすく解説
プロテオグリカンには、関節痛を和らげる効果があります。
軟骨の主成分の一つであるプロテオグリカンは、前述した通り保水性が高いのが特徴です。関節に衝撃が加わると、プロテオグリカンから染み出した水分が軟骨に潤いを与え、摩擦や衝撃によるダメージを軽減します。
またプロテオグリカンは、細胞の修復や増殖を促す成長因子と似たような働きをすることも分かっています。すり減った軟骨を修復する他、軟骨細胞の増殖を促進する効果も期待できるので、関節の健康を維持し、症状を軽減させる効果が期待できる成分です。プロテオグリカンには抗炎症作用もあるため、関節痛のつらい痛みも軽減できます。
プロテオグリカンの摂取によって体重が減少したり血糖値の上昇が緩やかになったりする効果も報告されており、生活習慣病予防への効果も期待されています。
プロテオグリカンを取り入れることで、さまざまな美容効果が期待できます。
プロテオグリカンの効果について、詳しく見ていきましょう。
プロテオグリカンの大きな特長は、前述した通り驚異的な保水力にあります。
皮膚の表面を「表皮」、表皮の下にある肌の土台のような部分を「真皮」といいますが、前述のようにプロテオグリカンは主に真皮内に存在して、肌のハリや潤い保持をサポートしています。
真皮内には、プロテオグリカンの他に、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸なども存在しており、それぞれが違う役割を担いながら連携プレーを行っています。
例えば、真皮の構造をベッドに置き換えて考えた場合、コラーゲンはスプリング、エラスチンはスプリングをとめるネジ、プロテオグリカンやヒアルロン酸はクッションに当たる部分になります。
ベッドを長く使っているとだんだん沈んでいきます。同じように、肌も年齢を重ねるにつれてハリや弾力は失われるため、プロテオグリカンでコラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートし、若々しさを保つためのアプローチをすることが大切です。
プロテオグリカンには、肌のハリや弾力を生み出す細胞「線維芽細胞」を増やす効果が期待できます。
線維芽細胞はプロテオグリカン同様、真皮に存在する細胞です。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった美肌成分を生成する働きがあります。肌のターンオーバーを促進する役割も持っているため、肌を美しく健康に保つには線維芽細胞が欠かせません。
しかし線維芽細胞は、年齢を重ねるとともに減少していきます。また紫外線によるダメージやストレス、不規則な生活習慣、喫煙習慣などによっても働きが低下してしまいやすいです。
プロテオグリカンを摂取することで線維芽細胞の働きをサポートし、美肌成分の生成を促すことができます。これにより、弾力のある若々しい肌を維持しやすくなるでしょう。
プロテオグリカンには、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成をサポートする効果があります。ヒアルロン酸は肌に潤いを与える成分、コラーゲンは肌に弾力やハリを与える成分です。
前述した通り、プロテオグリカンはヒアルロン酸やコラーゲンを作り出す線維芽細胞を増殖する働きがあるため、摂取すれば効率よくヒアルロン酸やコラーゲンを生成できます。またヒアルロン酸やコラーゲンと結合し、体内の軟骨組織として、保水性や弾力性を維持する効果も期待できるので、潤いとハリのある肌に導いてくれるでしょう。
肌のターンオーバーとは、肌が生まれ変わるサイクルのことです。
肌は表面から順に表皮、真皮という構造になっています。表皮では、一番下の「基底層」で新しい細胞を作り、少しずつ形状を変化させながら表面に押し上げられ、表面に出てきた細胞は最終的に垢となって外に排出されます。
肌の生まれ変わりは、20代で約28日周期で行われますが、40代を超えると倍の時間がかかる傾向にあります。
プロテオグリカンは、加齢などで乱れたターンオーバーが正常化するための働きにも期待できます。
プロテオグリカンの保水力によって、肌の水分蒸散量が低下し、肌の角層水分量を増加させられるため、肌の潤いをキープできるのです。
プロテオグリカンを使用することによる副作用やリスクはほとんどありません。天然成分であるため、安全に取り入れることができます。
ただし、プロテオグリカンはサケの鼻軟骨(氷頭)から抽出した成分であるため、食物アレルギーがある場合は、医師に確認してから使用しましょう。
プロテオグリカンの製品が、サケの鼻軟骨から抽出された成分を使用していることからも分かる通り、人間以外の動物や魚の体内にも存在します。
例えば、
・牛の軟骨
・鶏の軟骨
・エビ
・ウナギ
・ヤマイモ
などです。
特に多く含むのが、「氷頭(ひず)なます」という北海道や東北地方でよく食べられている郷土料理です。サケの頭にある軟骨を使用しているため、プロテオグリカンが豊富です。
しかし、プロテオグリカンは熱に弱い性質を持つため、食事から摂取しようとすると調理法がかなり制限されてしまいます。
そのため、プロテオグリカンを取り入れる場合は、次章で解説する方法を検討してみましょう。
プロテオグリカンを食べ物だけで補うのは難しいことが分かりました。そこで、十分な量を取り入れたいのであれば、以下の方法を選びましょう。
・基礎化粧品
・サプリメント
・ドリンク
では、それぞれの取り入れ方の特徴などを解説します。
まず、プロテオグリカンが含まれている基礎化粧品で取り入れる方法です。
基礎化粧品といっても、その種類は実にさまざまで、化粧水・乳液・美容液など、どれを選べば良いか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、プロテオグリカンの力をぎゅっと詰め込んだ「原液美容液」がおすすめです。原液タイプの美容液ならプロテオグリカンの効果を感じやすく、現在使っているスキンケアにプラスするだけで、お手軽に取り入れられて経済的です。
ヒアルロン酸と比べて肌なじみが良く、サラッとした着け心地でべたつきません。
プロテオグリカンの原液美容液の使用方法は商品によって異なりますが、必ず肌に油分をチャージする前に使用してください。特に、洗顔後の清潔な肌にブースターとして使用するのがおすすめです。
洗顔後の乾いた肌に染み込ませることで、プロテオグリカンの成分をそのまま取り入れられます。
一方、乳液やクリームなどの後に使うと、油分がプロテオグリカンの成分の浸透を妨げてしまうため避けましょう。成分のにおいが気になる場合は、化粧品に混ぜて使用してください。
1種類の成分の力を集中して取り入れたいのなら、シンプルな原液美容液がおすすめです。
単体でも、プロテオグリカンの他の商品と併用しても効果的なのが、サプリメントです。基礎化粧品は肌に直接潤いを与えますが、サプリメントは体の内側から肌の潤いやハリに働きかけてくれます。
サプリメントの場合は、プロテオグリカン以外にも、美容や健康に役立つ成分が一緒に配合されているケースが多くあります。そのため、商品を選ぶ際にはどのような成分が入っているかきちんと確認しましょう。
プロテオグリカンが入った美容ドリンクはサプリメントと同じ健康食品ですが、粒を飲み込むのが苦手な人や、いろいろな成分を一度に取り入れたいという人におすすめです。
サプリメントと同様に、複数の美容成分を配合した商品が多いため、目的に合った成分が配合されているかを確認して選びましょう。また、おいしさも重要なポイントです。また、サプリメントよりもドリンクタイプの方が味を感じるため、おいしく続けられるものを選びましょう。
プロテオグリカンを取り入れたいと思ったものの、さまざまな商品があり、どれを選べば良いか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
どれも直接肌に塗ったり飲んだりするものであるため、成分はもちろん、安全性もしっかり確認することが大切です。
以下のポイントに注目し、安心して使用できる商品を選びましょう。
・原材料
・製造工程
・続けやすい価格
・使用している健康食品や薬との相性
・摂取目安量
では、選び方について解説していきます。
まず、どのような原材料が使われているかに注目しましょう。アレルギーのあるものが使用されていないかを把握するためにも、しっかりと確認してください。
原材料は、商品のパッケージやパンフレット、またはサイト上で公開されていることが多いです。
どのような工場でどのように製造されたかも、安全性を確認する上で重要です。どんなに質の高い材料を使ったとしても、ずさんな管理の下では良い商品は生まれません。
製造場所や製造方法はもちろん、品質管理を徹底しているかチェックしましょう。
適正な価格であることも、重要なポイントの一つです。
また、毎日の美容や健康に役立てるには、継続的な使用が欠かせません。無理なく続けられる価格かどうかも確認しましょう。
プロテオグリカンを基礎化粧品で導入するときは、今使っているアイテムとの相性も大切です。サプリメントや美容ドリンクで取る場合、常用している薬がある人は注意が必要です。
中には、商品に配合された成分との相性が良くない医薬品もありますので、かかりつけの医師に相談しましょう。
摂取目安量は、特に健康食品に当てはまるポイントです。
医薬品と異なり、摂取方法や量は指示されませんが、1回に摂取する量が多すぎると毎日継続しにくくなる可能性があります。
基礎化粧品も同様に、使用量の目安をチェックしておきましょう。
プロテオグリカンを取り入れるのであれば、相乗効果が期待できる以下の栄養素も積極的に摂取することをおすすめします。
・ビタミンC
・ビタミンD
・亜鉛
・硫酸コンドロイチン
・オメガ-3脂肪酸
では、これらの栄養素とプロテオグリカンを一緒に摂取した場合の効果について解説します。
ビタミンCは、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。そのため、ビタミンCをプロテオグリカンと同時に摂取することで、より効率的にコラーゲンを生成できるようになります。
また、ビタミンCには抗酸化作用があるため、炎症を抑制するなどの効果が期待でき、血管や肌の健康に良い影響を与えます。ビタミンCはオレンジやレモンなどの柑橘類、ピーマン、ブロッコリー、トマトなどに多く含まれています。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進する役割を持ち、骨の強度・密度を向上させます。
また、免疫系の調整にも役立ち、関節の炎症を軽減する効果が期待できるため、プロテオグリカンと併用することで、より効果的に関節の痛みを抑えられるでしょう。ビタミンDはサケ、マグロ、サバといった脂肪性の魚やキノコ類などに多く含まれています。
亜鉛は、コラーゲンの合成をサポートする役割を持ち、結合組織(骨・軟骨・腱など)の強度をアップします。プロテオグリカンと同時に摂取することで、より効果的にコラーゲンを生成する効果が期待できます。
また、亜鉛には抗酸化作用があり、肌などの炎症を軽減する効果も期待できます。亜鉛は牡蠣、赤身の肉、鶏肉、カニ、豆類、ナッツ類などから摂取できます。
コンドロイチン硫酸は、軟骨の主成分「コンドロイチン」の供給源となります。プロテオグリカンもコンドロイチンも軟骨の健康を維持するのに欠かせないため、コンドロイチン硫酸を同時に摂取するのが効果的です。
軟骨の保水力を高め、関節の柔軟性をサポートする役割が期待できます。コンドロイチン硫酸は納豆、ヤマイモ、ウナギなどに多く含まれています。
オメガ-3脂肪酸は、炎症を軽減して関節の痛み・腫れを軽減する効果が期待できます。
また、軟骨の分解を防ぐため、プロテオグリカンと同時に摂取することで関節の保護に役立つでしょう。オメガ-3脂肪酸は、魚介類や甲殻類などに多く含まれています。
本記事では、プロテオグリカンの効果や取り入れ方について解説してきました。最後にまとめをご覧ください。
■プロテオグリカンとは
・皮膚や骨、軟骨、血管などに存在する成分で、糖タンパク質の一つ
・ヒアルロン酸の1.3倍の保水力を持つ
・コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートする働きもあるといわれている
■プロテオグリカンの副作用・リスク
・天然成分であるため、副作用やリスクはほとんどない
・ただし、サケの鼻軟骨(氷頭)から抽出した成分であるため、食物アレルギーがある場合は、医師に確認してから使用する
■プロテオグリカンの取り入れ方
・基礎化粧品
・サプリメント
・ドリンク
■プロテオグリカンの商品を選ぶポイント
・原材料
・製造工程
・続けられる価格
・使用している健康食品や薬との相性
・摂取目安量
自分の肌や体の悩みに合ったプロテオグリカン配合の商品を選び、毎日のケアに取り入れてみましょう。続けることで、ハリや潤いのある健やかな美肌を目指せます。