プラセンタに興味はあるけど...本当に効果があるの?とお考えの方へ
プラセンタは肌のハリや弾力の維持をしてくれる、保湿効果の高い成分です。
エイジングケア(※1)をこれからはじめたい、普段のスキンケアでは手応えを感じなくなってしまっている、と考える全ての女性におすすめの成分です。
毎日のスキンケアの中で気軽に取り入れられる美容液からスタートしてみませんか?
※1年齢に応じたお手入れ
・渋谷スクランブル皮膚科 美容医療担当医師 ・公衆衛生学修士
佐官 俊一
東京都立病院やがんセンターで形成外科医として、外傷や熱傷治療、がん治療後の再建医療を担当。保険診療では治療しきれない術後ケアや傷痕のケアを学ぶために美容医療に転向。
美容医療業界では、異色のMaster of Public Healthを取得。SNSの口コミだけにとらわれない、科学的根拠やエビデンスを取り入れた診療を美容医療でも行っている。患者の悩みに丁寧に寄り添い、細かい要望にも応え、多くの患者の支持を得ている。
美容医療を通して、悩みを抱える人々が心身ともに健康で文化的な社会参画をできることを目指す。
胎盤という意味を持つプラセンタ。美容においては動物の胎盤から抽出した成分を指し、その豊富な美肌成分によって嬉しい効果が期待できると言われています。
また、肌荒れの原因は生活習慣やホルモンバランスの乱れなど多岐にわたり、どのようにケアすればよいのかわからない方もいるかと思います。そこで今回は肌荒れにお悩みの方に向けて、肌荒れの原因、プラセンタの効果やケアアイテムの選び方まで詳しくご紹介していきます。
肌荒れと言えば、ニキビや乾燥、赤みなどの症状が代表的ですね。肌荒れの基本的な原因は、肌のターンオーバーの乱れ、肌のバリア機能の低下、ホルモンバランスの乱れなどと言われています。詳しく見ていきましょう。
肌のバリア機能とは、肌の表面にある角質層が水分を保つことで、外部の刺激から肌を守る働きのことを指します。しかし、バリア機能が低下すると肌の水分が蒸発し、皮膚の表面が乾燥してしまいます。また、バリア機能の低下によって紫外線や花粉などによるダメージも受けやすくなるため、肌荒れの原因となることがあります。
ターンオーバーとは肌の細胞の生まれ変わりのことを言います。肌は表面から順に表皮、真皮、皮下組織と大きく分けて3層構造になっています。さらに表皮は4つの層に分かれており、一番下の「基底層」で新しい細胞を作り、少しずつ形状を変化させながら表面に押し上げられ、表面に出てきた細胞は最終的に垢となって外に排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れるとバリア機能の低下につながるため、肌荒れの原因になると言われています。
肌に関係する代表的な女性ホルモンに、黄体ホルモンと卵胞ホルモンがあります。生理前になると黄体ホルモンの量が多くなるのですが、黄体ホルモンは男性ホルモン同様に皮脂の分泌を活発化させるため、皮脂が毛穴に詰まりやすくなり、ニキビなどの肌荒れにつながることがあります。一方で卵胞ホルモンは肌のうるおいに関係し、生理前には減少してしまうため、肌の乾燥につながることがあります。
そんな肌荒れに悩む方におすすめしたい成分がプラセンタです。プラセンタとは一般的に哺乳類の胎盤から抽出した美容成分のことを指します。胎盤は胎児へ栄養を送り成長させる重要な役割を果たすため、その成分も美容や健康に対してさまざまな効果をもたらすと言われています。具体的には、プラセンタにはタンパク質やビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素が含まれているほか、美白効果、保湿効果、血行促進作用、抗酸化作用、抗炎症作用など多くの美容効果が期待できると言われています。
肌の水分と油分のバランスが崩れると、肌が乾燥し、ターンオーバーの乱れにつながることがあります。すると古い角質が毛穴に詰まり、ニキビなどの肌荒れの原因となることも。そのため、肌荒れを防ぐためには保湿が非常に重要です。
プラセンタには遊離アミノ酸という保湿成分が多く含まれているため、角質層の水分の蒸発による乾燥を防ぎ、肌にうるおいを与えてくれる働きが期待できます。
炎症はもともと、肌の組織を修復する役割を持つ免疫システムのことです。炎症が起こると毛細血管が拡張され、血流が多くなることで、免疫細胞である白血球を炎症部分に集中させます。そうすることで肌が赤みや熱を帯びるのです。
なお、プラセンタには、抗炎症作用が期待できるため、ニキビの炎症や赤みを抑えたり、壊れた組織を治したり、抵抗力を高めたりすることが期待できます。
ターンオーバーが機能しないことで、古い角質がうまく排出されずに毛穴が詰まって肌荒れを起こすこともあります。
一方、プラセンタには細胞を再生したり増やしたりする働きを持った成長因子が含まれおり、ターンオーバーを正常化する働きがあると言われています。なお、代表的な成長因子は上皮細胞増殖因子と繊維芽細胞増殖因子で、特に上皮細胞増殖因子には、新しい細胞を生成を促し、新陳代謝を高める働きが期待できます。
先ほども述べた通り、ホルモンバランスの乱れも肌荒れの原因となります。生理前などは、男性ホルモンのような働きをする黄体ホルモンの影響で、皮脂が過剰に分泌され、毛穴を詰まらせてしまうためです。
一方でプラセンタは、ホルモンバランスの乱れを調整してくれる役割を持つと言われています。厚生労働省からも医療用医薬品として認可が下りており、更年期障害などの改善にプラセンタが使われることもあります。
プラセンタで肌荒れを何とかしたいとお考えの方へ
普段のスキンケアからプラセンタを手軽に取り入れてみませんか?
透明感(※1潤ってキメの整った肌)のあるツヤ肌を目指したい方や、肌の乾燥やゴワつき(※2ハリのない状態)が気になる方におすすめです。
紫外線を浴びると、皮膚の最下部のメラノサイトでシミなどの原因となるメラニンを生成します。通常であればこのメラニンはターンオーバーによって排出されますが、長い時間強い紫外線を浴び続けるとターンオーバーが乱れ、メラニンの増加にも追いつけなくなり、メラニンがうまく排出されなります。これがシミやニキビの色素沈着などの原因です。
なお、メラニン生成にはいくつか順序があり、まず表皮が紫外線を浴びるとメラノサイト内で、チロシンがチロシナーゼへと変化し、次第にドーパー、ドーパキノンへという化合物になり、最終的にメラニンが生成されます。
しかし、プラセンタにはこのメラニン生成酵素であるチロシナーゼの活性を抑制する働きがあるため、メラニンの生成を抑制する効果が期待できます。したがってシミやニキビ跡などの色素沈着予防にも効果が期待できるのです。
紫外線などで肌が刺激されると、体内には肌の酸化の原因となる活性酸素が蓄積されます。肌の酸化が進むと肌荒れやしみ、くすみなどを引き起こす可能性があります。
しかし、プラセンタには抗酸化作用が期待できるため、コラーゲンへのダメージを防いだり、シミの原因となるメラニンの発生を抑制してくることが期待できます。
血行が悪いと細胞に栄養がうまく行き渡らず細胞が衰えてしまったり、細胞を生成できなくなったり、老廃物がたまってしまったりすることも。
プラセンタには血行促進作用が期待できるため、肌の細胞1つ1つに栄養を行き渡らせ、肌にある老廃物を排出してくれると言われています。また、血流が良くなることで、クマやくすみなどが改善できる可能性もあります。
肌は表皮、真皮、皮下組織の3つに分かれており、真皮層には繊維芽細胞という細胞が存在しています。繊維芽細胞には肌の弾力やハリなどに関係するコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンという物質を生成する働きがあります。プラセンタには繊維芽細胞を増殖させる働きも期待できるため、肌の弾力やハリに良い影響を与えてくれると考えられています。
プラセンタには、保湿作用、抗炎症作用、ターンオーバーを整える作用、ホルモンバランスを整える作用、メラニン生成を抑える作用などさまざまな効果が期待できるため、あらゆる肌荒れに悩む方の強い味方と言えるでしょう。
プラセンタはスキンケアやインナーケアなどで取り入れることができますが、まずは毎日のスキンケアに取り入れてみるのはいかがでしょうか。
なお、プラセンタ含有のスキンケアを選ぶ際に大切なのが、「プラセンタエキス」や「プラセンタエキス(1)」、「プラセンタエキス(2)」の記載があるか確認することです。なぜなら、中には動物の胎盤ではなく、植物性や海洋性などの哺乳類以外のプラセンタを使用している場合もあるからです。植物や魚には胎盤がないため、このようなプラセンタは純粋なプラセンタとは呼べず、成長因子も含まれていません。そのため、プラセンタとは期待できる効果が異なる可能性もあります。
プラセンタには保湿作用、抗炎症作用、抗酸化作用、ターンオーバーやホルモンバランスを整えるといった効果が期待できます。そのため、プラセンタはさまざまな肌荒れに効果が期待できると言えるでしょう。
現在肌荒れの悩みを抱えている方は、スキンケアにプラセンタを取り入れてみてはいかがでしょうか?
プラセンタに興味はあるけど...本当に効果があるの?とお考えの方へ
プラセンタは肌のハリや弾力の維持をしてくれる、保湿効果の高い成分です。
エイジングケア(※1)をこれからはじめたい、普段のスキンケアでは手応えを感じなくなってしまっている、と考える全ての女性におすすめの成分です。
毎日のスキンケアの中で気軽に取り入れられる美容液からスタートしてみませんか?
※1年齢に応じたお手入れ